連載
普段触れている世界とは違う時間・違う価値観を感じられること
2024/2/29
一冊の本に出会うことは、新しい扉をひらくこと。たとえば頭や心にもやもやと霧がかかっているようなとき、世界の未知の側面に手を伸ばしたいとき、旅に出たとき、いつもは歩かない街に行ってみたいなとふと思ったとき……。そんなとき、本屋を訪れてみるのはいかがでしょう?
この記事では、me and youがおすすめしたい本屋さんをご紹介します。me and youが出版している小さな本を取り扱ってくださっている独立系の書店を中心に、自分の意思でお店を立ち上げたり、心地よい方法を日々工夫しながら、その土地に根づいた場所づくりを行っているお店たち。つくり手の表情が見える本屋は、そこに集まった人たちが想いや考えを交換したり、学びあうような場になったりしていることも。訪れればきっと、さまざまな形の居心地のよさに出会えるような本屋たちです。
今回ご紹介するのは香川県高松市にある「本屋ルヌガンガ」。店主の中村勇亮さんに言葉を寄せていただきました。記事の最後には、『あの本屋に行こう』のGoogle Mapも埋め込んでいるので、お散歩や旅のおともにぜひご活用くださいね。
1.どんなことを大切にしている本屋ですか?
あたりまえに毎日時間通り開いていて、目当てのものがなくともウロウロできて、自分が普段触れている世界とは違う時間・違う価値観を感じられること。
2.選書のこだわりは?
自分の知っているものと未知のもの、くだらないものと格式高いもの、親しみやすいものとたやすく近寄りがたいものが、うまく同居していること。
3.お店の空間のこだわりは?
ねむたくなるような照明、ノスタルジックな音楽、座り心地の良い名作椅子で、ぼんやりとした時間をすごせること。
4.「わたしとあなた」というテーマで、おすすめしたい本を1冊教えてください。
『カヨと私』(著:内澤旬子、発行:本の雑誌社/2022年)
内澤さんと、ヤギのカヨが、世界から取り残されたようにたった二人で寄り添う姿がいい。ペットでも家畜でもない「わたしとあなた」としか言えない、ヤギと人間の親密な関係が美しい。
🚶♀️本屋を訪れてみよう
me and youがご紹介したい本屋を地図にまとめました。
本屋ルヌガンガさんのほか、全国の本屋を都度更新していきますので、おでかけのお供にチェックしてみてくださいね。
中村勇亮
書店員、その他の仕事を経て2017年に本屋ルヌガンガをオープン。家族経営。文鳥を飼っている。好きな作家は、オンダーチェ、マキューアン、オースター、クッツェーなど。
プロフィール
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