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同じ日の日記

生活の延長線/梅室仁美

私の生活そのものが、ものづくりにも繋がっていくのだと思う

毎月更新される、同じ日の日記。離れていても、出会ったことがなくても、さまざまな場所で暮らしているわたしやあなた。その一人ひとりの個人的な記録をここにのこしていきます。2026年1月は、1月31日(土)の日記を集めました。現在はオーダーをメインに服作りをしている梅室仁美さんの日記です。

寒い冬の朝は起きるのがほんとうに辛い。気合いと勢いで布団から出て、冷たい水で顔を洗い、目を覚ます。

キッチンで朝ごはんの用意をする。ヨーグルトにグラノーラ、大きめのマグカップにたっぷり紅茶を入れる。最近グラノーラ作りにはまっていて、甘酒を入れたり、黒ごまきな粉を入れてみたり、自分なりにアレンジを重ねながら楽しんでいる。
キッチンにスツールを持ってきて、猫たちに「今日も寒いね〜」と話しかけながら食べる。私はこの朝の時間が好き。

支度を終えて作業場へ向かう。だいたい10時から18時半頃まで作業をする、そんな日々を送っている。
今は個人オーダーの制作の真っ最中。これまでは同じアイテムを何着かまとめて作ることが多かったのだが、オーダーとなると一人一人違うものを作ることになる。効率は悪く、なかなか大変でもある。それでも作る側としてはこちらの方が楽しく続けられると思った。

私の作る服って、複雑なパターンをしているわけではないし、オリジナルのテキスタイルを使っているわけでもない。ある人から見たら、ごく普通の服に見えるかもしれない。そんなことを考えて落ち込んだりもする。
でも私が大切にしていることは、最初から最後まで自分が作るものをしっかり見届けることだ。デザインからパターン、縫製、梱包や発送まで一人でやり遂げたいという強い意志がある。私はあくまで作り手でいたいからそう思うのかもしれない。

オーダー制作で出来上がった服たちをラックにかけていく。様々なブランドやものづくりをする方がたくさんいる世の中で、私の服が欲しいと思ってくださる方がいることがほんとうにありがたい。

気づけばこうして作業をする日々がもう1週間以上続いている。さすがに首や肩がガチガチになってきた。
生活と制作が地続きになってくると、いつのまにか境目が曖昧になってくる。
でも私はこの生活を楽しんでいるし自分に合っていると思う。

今日はオーダー品を梱包して発送する日だ。これを終えればようやくひと段落する。自分にお疲れさま! という気持ちでお茶をしに行こうかな、夜ご飯は寿司が食べたいな。なんて食べ物のことばかり考えながら梱包作業を進めた。 

無事発送を終えて、作業場の近くにあるお気に入りのカフェに行った。気になっていたゴルゴンゾーラとくるみのスコーンをいただいた。たまにはこうやって外に出て息抜きをする時間も大切にしていきたい。

食べながらこれからのことを考える。やってみたいこと、やりたいことはたくさんある。
自分が良いと思うものを信じよう。きっと私の生活そのものが、ものづくりにも繋がっていくのだと思う。

梅室仁美

1994年東京生まれ。2017年文化学園服装造形学科卒業。
縫製の仕事をしていた母の影響を受けて、幼少期から手芸やものづくりを始める。アパレルブランドの販売職を経て、2020年より姉妹で活動するoliveを立ち上げる。現在はオーダーをメインに制作をしている。2024年4月に初の個展をインスタレーション形式で発表。

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6月にオーダー会を開催する予定です。

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