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連載

TOUTEN BOOKSTORE(愛知・名古屋):連載「あの本屋に行こう」

本を選んでいるうちに視野が広がる体験をしてもらえるように

一冊の本に出会うことは、新しい扉をひらくこと。たとえば頭や心にもやもやと霧がかかっているようなとき、世界の未知の側面に手を伸ばしたいとき、旅に出たとき、いつもは歩かない街に行ってみたいなとふと思ったとき……。そんなとき、本屋を訪れてみるのはいかがでしょう?

この記事では、me and youがおすすめしたい本屋さんをご紹介します。me and youが出版している小さな本を取り扱ってくださっている独立系の書店を中心に、自分の意思でお店を立ち上げたり、心地よい方法を日々工夫しながら、その土地に根づいた場所づくりを行っているお店たち。つくり手の表情が見える本屋は、そこに集まった人たちが想いや考えを交換したり、学びあうような場になったりしていることも。訪れればきっと、さまざまな形の居心地のよさに出会えるような本屋たちです。

今回ご紹介するのは、愛知県名古屋市にある「TOUTEN BOOKSTORE」。店主の古賀詩穂子さんに言葉を寄せていただきました。記事の最後には、『あの本屋に行こう』のGoogle Mapも埋め込んでいるので、お散歩や旅のおともにぜひご活用くださいね。

店を出るときになんとなく足元が軽くなるような気持ちになっていただけたら嬉しいです

TOUTEN BOOKSTORE・古賀詩穂子さん

1.どんなことを大切にしている本屋ですか?
風通しのよさを大切にしています。お店でのあいさつ、本棚と向き合える空間づくり、ちょうど良い距離感を保てるように意識しています。店を出るときになんとなく足元が軽くなるような気持ちになっていただけたら嬉しいです。

2.選書のこだわりは?
本を選んでいるうちに視野が広がっていくような体験をしてもらえるように、ジャンルを狭めないように気をつけています。お客さんの反応を見ながら棚をつくっていく作業が好きです。

3.お店の空間のこだわりは?
扉の窓が大きく日の光がよく入るので、それに合わせた内装設計にしています。光を感じて身体がのびるような感覚のまま本を選ぶ気持ちになってもらえるといいなあと思います。愛知県産の木材でつくってもらった本棚や多治見のタイルを使用したカウンターは、毎日一緒に過ごしていても心地よいです。

4.「わたしとあなた」というテーマで、おすすめしたい本を1冊教えてください。
『わたしを忘れないで』(著:アリックス・ガラン、訳:吹田映子、発行:太郎次郎社エディタス/2023年)

最初に浮かんだ個人的にも何度も読み返すだろう本書。すでにいろいろなところでも紹介させていただいています。
主人公・クレマンスが、認知症の祖母の願いを叶えるため、祖母を施設から連れだし旅に出るロードムービーのようなベルギー発のBDです(「BD:ベーデー」はバンド・デシネの略で、フランス語圏で読まれる漫画のことです)。「母と子」の関係性やセクシュアリティ、老いや将来への焦りなど、何層にもあるテーマが編み込まれています。
決してきれいなお話だけではないけれど、適温の開いた海辺を包むような、あたたかな光が美しい。言葉、展開、余韻、色づかいから節々に感じられる人の弱さや社会への怒りや愛のやさしさが一つ一つ掬い上げるように描かれていて、読んだ後に抱きしめたくなるような本です。
「あなた」と「わたし」といういちばん小さな数の関係性を軸に物語が進行していくのは、me and youのお二人からの質問にもぴったりだなあと思いました。

📍書店情報
TOUTEN BOOKSTORE
住所:〒456-0012 愛知県名古屋市熱田区沢上1-6-9
営業時間
月~木 8:30〜18:00
金 8:30〜21:00
土、祝 10:00〜18:00
定休日:日曜日
URL
書店 | TOUTEN BOOKSTORE | 愛知県
Twitter
Instagram

🚶‍♀️本屋を訪れてみよう
me and youがご紹介したい本屋を地図にまとめました。
TOUTEN BOOKSTOREさんのほか、全国の本屋を都度更新していきますので、おでかけのお供にチェックしてみてくださいね。

me and youの「あの本屋に行こう」マップ

古賀詩穂子

愛知県出身。出版取次で書店営業を担当したのち、転職を機に上京し本屋の企画運営に携わる。独立後、名古屋/金山にコーヒーやビールも飲める新刊書店「TOUTEN BOOKSTORE」を開業。2階にはギャラリースペースとカフェの席もあり、コーヒーやビール、ヴィーガンクッキーなどがたのしめる。読書会やトークイベントも多数開催。日々の生活の中で息つぎができる場所となるようなお店づくりをしている。コインランドリーがすき。

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