連載
それぞれの文化を持ち寄りながら、思い思いに過ごしたり、交流が生まれたりする場
2024/12/2
一冊の本に出会うことは、新しい扉をひらくこと。たとえば頭や心にもやもやと霧がかかっているようなとき、世界の未知の側面に手を伸ばしたいとき、旅に出たとき、いつもは歩かない街に行ってみたいなとふと思ったとき……。そんなとき、本屋を訪れてみるのはいかがでしょう?
この記事では、me and youがおすすめしたい本屋さんをご紹介します。me and youが出版している小さな本を取り扱ってくださっている独立系の書店を中心に、自分の意思でお店を立ち上げたり、心地よい方法を日々工夫しながら、その土地に根づいた場所づくりを行っているお店たち。つくり手の表情が見える本屋は、そこに集まった人たちが想いや考えを交換したり、学びあうような場になったりしていることも。訪れればきっと、さまざまな形の居心地のよさに出会えるような本屋たちです。
今回は、クィア、ジェンダー、フェミニズム、孤独や連帯にまつわる本やZINEを集め、アジア各地の小さな声を紡ぐloneliness booksの潟見陽さんに言葉を寄せていただきました。2024年8月には、(TT) pressとともに「platform3」という実店舗兼イベント・ギャラリースペースを東中野にオープンしたばかり。記事の最後には、『あの本屋に行こう』のGoogle Mapも埋め込んでいるので、お散歩や旅のおともにぜひご活用くださいね。
1.どんなことを大切にしている本屋ですか?
さまざまなバックグラウンドを持った人が、それぞれの文化を持ち寄りながら、思い思いに過ごしたり、交流が生まれたりする場としての本屋になってほしいと願っています。
2.選書のこだわりは?
アジア各地で綴られた、小さな声、個人の眼差しが伝わってくる本やZINEを集めています。
3.お店の空間のこだわりは?
狭いスペースですが椅子を多めに置いています。止まり木のような感覚で少し長居してほしいからです。
本棚もきっちりジャンル分けしていません。本やZINEを少しばかり時間をかけて探してもらって、そうやって滞在時間が増えることで、本や人に出会うきっかけが増えたら嬉しいです。
4.「わたしとあなた」というテーマで、おすすめしたい本を1冊教えてください。
『わたしは地下鉄です』(著:キム・ヒョウン、訳:万木森玲、発行:岩崎書店/2023年)
ソウルの街をぐるりと走る地下鉄2号線。電車に乗った時に、同じ車両に居合わせた名前も知らない人たち。
この絵本はそんなソウルの地下鉄で居合わせた名前も知らない人々の、その風景の向こう側に誰もが持っているかけがえのない日常を想像することの楽しさや愛おしさを教えてくれる絵本です。
📍書店情報
platform3〈loneliness books × (TT) press〉
住所:〒164-0003 東京都中野区東中野1丁目56−5 401号室
営業時間:平日14:00〜22:00、土日祝 12:00〜22:00
定休日: Instagramで更新
URL:
Instagram
X(Twitter)
🚶♀️本屋を訪れてみよう
me and youがご紹介したい本屋を地図にまとめました。
loneliness booksさんのほか、全国の本屋を都度更新していきますので、おでかけのお供にチェックしてみてくださいね。
潟見陽
クィア、ジェンダーなどにまつわる書籍が揃う本屋〈loneliness books〉を営む傍ら、映画ポスターや本の装丁などのデザインを手がける。クィア映画ガイドブック『これからは喜びを描かなくちゃ』を制作、発売中。
プロフィール
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