連載
県内外のひとがほどよくチャンプルーして交流ができるように
2024/2/29
一冊の本に出会うことは、新しい扉をひらくこと。たとえば頭や心にもやもやと霧がかかっているようなとき、世界の未知の側面に手を伸ばしたいとき、旅に出たとき、いつもは歩かない街に行ってみたいなとふと思ったとき……。そんなとき、本屋を訪れてみるのはいかがでしょう?
この記事では、me and youがおすすめしたい本屋さんをご紹介します。me and youが出版している小さな本を取り扱ってくださっている独立系の書店を中心に、自分の意思でお店を立ち上げたり、心地よい方法を日々工夫しながら、その土地に根づいた場所づくりを行っているお店たち。つくり手の表情が見える本屋は、そこに集まった人たちが想いや考えを交換したり、学びあうような場になったりしていることも。訪れればきっと、さまざまな形の居心地のよさに出会えるような本屋たちです。
今回ご紹介するのは沖縄県うるま市にある「本と商い ある日、」。店主の高橋和也さんに言葉を寄せていただきました。記事の最後には、『あの本屋に行こう』のGoogle Mapも埋め込んでいるので、お散歩や旅のおともにぜひご活用くださいね。
1.どんなことを大切にしている本屋ですか?
「ともにある」を考える場所として、ひととひととの関わりという小ささを大切に、主語で言うと「わたし」や「あなた」という枠の中で本を届け、お店にある場所に根を張った商いをしていければと思っています。
最近は島のかたと映画を見る会を企画したり、島のバナナ畑を手伝ったりと島の本屋としてできることが何かについても考えながらお店を開け閉めしています。
2.選書のこだわりは?
新刊や古書、ZINEといったジャンルの様々な本からテーマの「ともにある」について考え、その幅を更新し続けていければと思いつつ、本自体が読む人とともにあるものなので、あまり縛られすぎずに気楽に本を選ぶことを楽しんでいきたいです。
3.お店の空間のこだわりは?
本の販売のみではなく、太く長く商いをやるべく店内では喫茶やギャラリー、イベント企画を行なっています。
県内外のひとがほどよくチャンプルーして交流ができるような空間であるように、少しでも安心、安全の場所として開かれればと思っています。
4.「わたしとあなた」というテーマで、おすすめしたい本を1冊教えてください。
あなたの沖縄vol.1 <今いる場所から沖縄を語る(発行:あなたの沖縄|コラムプロジェクト/2023年)
毎週土曜夜8時にnoteに更新している、90年代生まれが個人的な体験から綴るコラムプロジェクト・あなたの沖縄。
紙版の創刊号となる本号では「今いる場所から沖縄を語る」をテーマに、90年代生まれがそれぞれに感じている沖縄のことを届けてくれています。
沖縄を語ろうとすると、国や政治が絡んできてなんだか主語が大きくなりがちですが、ここにあるのはあなたやわたしという小さな主語で語られる沖縄の姿。あなたは何を感じ、あなたなら沖縄の何を語りますか。
🚶♀️本屋を訪れてみよう
me and youがご紹介したい本屋を地図にまとめました。
本と商い ある日、さんのほか、全国の本屋を都度更新していきますので、おでかけのお供にチェックしてみてくださいね。
高橋和也
1986年生まれ。
学生時代からの新刊書店アルバイトを経て、
2013年にSUNNY BOY BOOKS(東京)を立ち上げる。
2021年に沖縄に移住し、2022年に本と商い ある日、をオープンする。
プロフィール
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