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同じ日の日記

うまく眠れなかった日は感覚が鈍くなったり敏感になったりして/Mei(LAUSBUB)

「目に映る景色をそのままテープにできてそれをいつか再生できるなら」

毎月更新される、同じ日の日記。離れていても、出会ったことがなくても、さまざまな場所で暮らしているわたしやあなた。その一人ひとりの個人的な記録をここにのこしていきます。2026年3月は、3月23日(月)の日記を集めました。ニューウェイヴ/テクノポップ・バンドLAUSBUBでヴォーカルとベースを担当する、Meiさんの日記です。

目で追っていた点を見失ったと思った瞬間に、次の点を目で追っている。目が覚めて、今日もどこの壁でもできる遊びをして1日が始まった。
急いで入ったシャワーの中で自分の声が変に近く感じて「あーあー」と喋る。うまく眠れなかった日はいろんな感覚が鈍くなったり敏感になったりして楽しい。
簡単な身支度を済ませて、昼過ぎにホテルを出発する。ここ数日は、撮影や制作のために東京に滞在している。
今日はスタジオに行って、新しい作品の方向性を話し合ったり、新曲の歌詞を考えたりして、気づいたら時間が過ぎていた。網守さんが持ってきてくれた高級なおもちゃを触って、リコと二人で「えへへ……」となった。休憩の時に見た外にいる猫ちゃんの、なんとも言えない逞しさと可愛さに心を打たれ、ああこんなふうになりたいな、と思い写真に撮った。
今はホテルの近くにあった朝までやっている喫茶店で、日記を書いている。

近頃大きく変わったことといえば、日記を書くようになったこと。1週間とか空いてしまったり、東京にいるときは忙しくて書かないことがほとんどだけど。今までは全く続きもしなかったことが急に自分にしっくり来ている、ということが最近多くて、なんだか嬉しい。
こうやって一人でぼーとしているとき、新千歳空港までの電車での景色を思い出したり、撮った動画を見返したりする。いつも荷物が多いから、窓際の端っこを狙って立っている。目に映る景色をそのままテープにできてそれをいつか再生できるなら、この電車から見る景色がいいなとよく考える。そんなことを想像してると、心が安らぐのだ。
東京の移動中はあまり記憶がない。乗り換えや駅が難しくて、目的の場所に辿り着くまでは安心できない。よくわからないままでもいつか慣れるのだろうけど。滞在中は行ったことないところに行きたいと思うけど、気づいたらサイゼリヤに入店している。どこにいても気分でドリンクバーをつけたり、ご褒美にワインを飲んだりできる喜びを改めて噛み締める。

最近は、自分の身に起こる出来事が竜巻みたいに立ち上がって、目の前を次々と通り過ぎていくのを見ているようだ。いろんなことと距離をとって、なんとか毎日を過ごしている。深く入り込む力が、どうにもうまく出てこない。頭の中だけが忙しなく、体をうまく扱えないような感じ。でもきっと人生の中でも、今は大事なポイントにいるような気がする。いやずっとそうなんだけど。
何かが始まって、気づいたらステージの上に立っている。わかってたはずなのに、勇気を出すのは今だった、と思うタイミングがたくさんある。
目の前にいる人が伝えてくれることを、取りこぼさないようにしたいと思うけど、気を抜くと流れ出ていってしまう。速さに追いつけない、遠くなる前に、といつも焦っている自分がいる。もっと真剣に、そのままの形で、伝えるにはどうしたらいいのだろうと考えるけど、言葉が見つからないということが多い。そういう時間の中で、自然に日記を書くようになっていたのだと思う。
ある人に言われた、「自分の領域を守って」という言葉を思い出す。揺れ動いてばかりの自分にとって、この言葉は現実にピンを打つみたいに自分をしっかりと留めてくれる言葉になっている。思えば、自分はこの世界を受け取るのに必死になってばかりだった。嘘になってしまわぬように、遠くなっていくのをただ見ているのは、もうやめにしたい、と思う今日この頃だ。
この東京での短い生活も、これからの自分の輪郭をゆっくりと形づくっていくのだと思う。見失った点の先でまた何かを見つけられるように、明日に向けて朝まで机に向かう。

Mei

LAUSBUBのVo, Ba担当。

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LAUSBUB
Major Debut ALBUM 「society | lazy」

【発売】 2026年9月9日 (水)

●通常盤(2CD)
VICL-66170/66171 ¥3,300 (税込)

●初回生産限定盤 (2CD+Goods+Special Package)
※ビクターオンラインストア & ライブ会場限定販売
NZS-1069 ¥9,000 (税込)

Goods :
「society | lazy T-shirt」(unisex / フリーサイズ)
「image ZINE」
「new friend STICKER」
「biri-biri PIECE」

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