2022年9月11日(日)の日記/岸あいり
ワークショップの初日。6:30頃起床。平日よりも早い。支度をして電車に乗る。あっという間に下北沢に着いて時計をみたとき、1時間早く来ていたことに気付く。時間に余裕ができたので、ゆっくり朝ご飯でも食べようと、月日さんへ向かう途中の「料理と暮らし 適温」に入った。
モーニングのBセット。スープとサラダと胡桃入りのパンにスモークサーモンが乗った素敵な盛り付け。ドリンクは、わざわざ+220円でほうじ茶チャイラテを頼んだ。ご機嫌なのがバレてしまいそう。丸いお皿に乗った鮮やかな食事、口へ運んで、ゆっくり咀嚼するたび、贅沢な朝を噛みしめた。店員さんから可愛いコースターをもらう。9/10分の日記を更新していたらあっという間にワークショップの時間になった。
大きな窓の外で木々が揺れて、心地よい風が部屋を抜ける。はじめましてと挨拶をして、待ちわびていた時間を迎えた。あの時間の間ずっと“守られている”と思った。ここは安全で安心していい場所だと。会話と会話の間の仕草や選ぶ言葉、向ける視線。この日記との関わり方はまだわからないことばかりだけど、これから始まる3ヵ月があるだけで、毎日朝を迎える覚悟ができた。そして、ちゃんと朝は来るとも思った。
そのまま、本屋B&Bへ行って本を眺める。今月はお給料日を過ぎてからも繁忙期が続き、今月の買いたい本を買えていないままだった。数冊買ってお店を後にする。また読みたいリストが増える。
今日の過ごし方を明確に決めていなかったので、下北沢をふらふら歩いてから新宿の紀伊國屋書店を覗いて、最寄駅へ戻った。外が明るいうちに乗る下り電車が好きだ。
最寄駅のカフェに入り、ホットチョコレートを頼む。今日買った「フェミサイドは、ある」を早速読んだ。マスクを最大限に大きく広げて、髪の毛で顔を隠して読んだ。涙が止まらなかった。声を上げることをやめずに生きていきたい。声を上げる必要がなくなることを望みながら。
日曜日の夜は、いつもより何倍も早く時間が過ぎる。これもやってみたいし、あれも勉強しなきゃ、ここにも行きたいけど、全部叶えるにはお金が足りない、宝くじは当たらないもんな、もう20代後半だ、30歳まであと何日だろう、わたしはずっとこのままなのかな、何か残せる日が来るのかな、そんなこと言うならもっと頑張らなきゃ、みんなすごいな、みんなすごい、そんなことばかり頭のなかで繰り返して、最近眠れないでいた。こんなことまで書いて大丈夫なのか、少し不安になるけど。
今日のワークショップでの時間を忘れずにいたい、朝はちゃんと来る。
日付を超えて、9/12。BTSのリーダーの誕生日になっていた。「Love myself」を伝えるメッセージを今日も読む。暗闇のなか手の甲で瞼を拭う。
最近知ったばかりのわたしが何かを伝えるなんてできない。おこがましい以外の何ものでもない。けれど、どうかずっと、望むものだけを見つめて、大切なものに囲まれて、健やかに生きていてほしいと思った。
世界中のARMYの、どこまでも突き抜けた、紛れもない愛の数々。みんなが花道だけを歩いてほしいと思う。