正月はハレの日だというけれど、私にとってはいつもと違うごはんを食べるだけの、日常の延長線上にあるふつうの日だ。むしろ子どもが四六時中うちにいて「どこか連れて行って」というので連れ出したりといつもより少しがんばらなければならない。
今日はブックオフへ行った。毎年恒例、正月は割引セールをやっているからだ。子どもは一目散に絵本コーナーへと向かう。しかしお目当ての仮面ライダーの本は一冊もなかったらしい。「かめんライダー、ない~」とふてくされている。
「こっちにあるかもしれないよ」と私はマンガコーナーへと誘導する。ほかでもない、私の今日のお目当てがマンガだからだ。子どもの欲しいものがあるとはあまり思っていない。しかし子どもはその奥にDVDコーナー、そのまた奥におもちゃコーナーがあるのを自分で発見して、タタタタッと駆けて行ってしまった。
「見るだけだよ~大事に見てね~」と声かけだけして私は本棚を見る。数日前、ゲオへマンガを借りに行ったのだが、私の読みたい1970年代に発表された少女マンガは軒並み扱われていなかった。だから電子書籍とブックオフで探そうと決めたのだ。
「お、『違国日記』がある!」目的以外の好きな漫画を見つけてしまう。110円に値付けされている1、2巻を棚から救出して次の作品を探す。そのようにして買ったのは、ヤマシタトモコ『違国日記』のほか池田理代子『ベルサイユのばら』全巻セット、川原泉『バーナム効果であるあるがある』だ。しめて1,300円。いい買い物をした。
子どもはおもちゃコーナーで歴代仮面ライダーのベルトたちに夢中になっている。