34年にわたって北九州市を拠点に生活困窮者の支援を行っているNPO法人抱樸。その理事長を務める奥田知志さんは牧師で、奥田さんのいる「東八幡キリスト教会」は、抱樸の施設「抱樸館」のすぐ向かいにあります。
この教会には、元ホームレスの人たち、元極道の人、虐待を受けていた人など、生きる意味を模索したり長患いに悩んだり、様々なバックグラウンドを持つ人々が集まっています。
そんな教会に集まる9人がイエス・キリストの十字架刑と復活を描いた受難劇を演じ、その練習風景やインタビューを収めたドキュメンタリー映画『重力の光:祈りの記録篇』。この地に移り住み、映画を撮ることになった石原海さんにとって、そして教会に集う人々にとって、東八幡キリスト教会とはどんな場所なのでしょうか? また、『重力の光:祈りの記録篇』は彼らにとってどのような体験だったのでしょうか? 石原海さんが「教会に集う、傷ついた愛すべき罪人たちの人生、星の輝きを宿した無名の人々を記録したいと思ったのだ」と表した本作の出演者の一人ひとりに会いに、北九州を訪れました。