ぴったり真昼に目が覚める。もともと不眠がちで朝4時頃まで眠れなかったとはいえ、こんな時間まで寝ている自分がいかがなものかとは思うけれど、もはや平日も土日も関係ないこの生活にすっかり慣れきってしまった。先月までのきっちりした生活リズムがまるで嘘のよう。果たして近いうちにちゃんと社会復帰できるだろうか。目覚めとともに一抹の不安を抱えながらも重たい体をベッドから起こす。
長らく勤めていた事務職の仕事を退職し、無職になってちょうど半月が経った。
職場環境は上下問わず人間関係も良好だったし仕事自体も順調そのものだったので、こちらとしてはもうちょっと長く勤めたいし働けるなとも思っていた。だから働き盛りの30代、まさか職場都合で退職せざるを得なくなるだなんて夢にも思わなかった。しかもそのタイミングで同居している母親が脚を怪我し、通常の日常生活を送ることが難しくなってしまった。幸いなことに世間一般で言うところの重篤な「要介護状態」ではないため、通院しながら少しずつ回復しているところである。
学生時代に一人暮らしを経験したことはあるにせよ、「自立」の二文字が程遠い。情けないことに30代を迎えてもなお、実家暮らしである事実に甘えて休みの日以外は主な家事のほとんどを両親に任せっきりでお願いしていた。その分フルスロットルで仕事に打ち込んでいたところ、ここへきて普段の家事を私が担うことになったのだった。おかげでほぼゼロに等しかった私の家事スキルはこの1ヶ月で軒並みレベルアップ────というかごく平均的なところまでようやく到達することができた気がする。無職になってしまったのは晴天の霹靂だったけれど、現在そして今後やってくるであろう親のケアのことを考えると神様が見計らったように“なるべくしてなった”タイミングというか、仕方のないことであったのかもしれない。

