詩や俳句、短歌の言葉に触れたとき、どこか遠くへ、あるいはどこまでも深い場所へと、連れていかれるような感覚になったことはありませんか。意外な言葉の組み合わせから、想像したことのない風景が思い浮かんだり、ふだんのコミュニケーションや、理論の組み立て方から少し離れた言葉によって、自分自身でもふたをしていた感情を思い出したりすることもあるかもしれません。
今回は、詩人の最果タヒさん、俳人の佐藤文香さん、歌人の初谷むいさんに、「わたしとあなた」というテーマでそれぞれ作品を寄せていただきました。世界に存在するふたりの数だけ、無限に立ちのぼり続ける「わたし」と「あなた」のあわいの言葉。