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声のポスト

めぐらせたいもの、なんですか?身近な「めぐり」に目を凝らす17人の声(前編)

あっこゴリラ、小谷実由、永原真夏、中里虎鉄、山本奈衣瑠などが考える

言葉にならない違和感が生まれるきっかけになったできごとや、社会に存在する問題まで、ひとつの「問い」を立てて、公募を含めたさまざまな人の声を集める「声のポスト」の企画。複数の声から、それぞれの思いや語りが同時に存在する社会そのものを見つめていきます。

思いがめぐる、季節がめぐる、場所をめぐる……。わたしたちは日々のなかで何気なく「めぐる」という言葉を使っています。身体のめぐりが滞っていて自分の心の淀みを感じることもあれば、誰かとの何気ないやりとりが社会をめぐって遠くの誰かにまで影響を与えることもあります。自分自身の心やからだはもちろん、他者との関係性、組織やコミュニティ、社会の状況や地球環境などに目を凝らしてみると、わたしたちのまわりは、どこかでつながり循環しあっている「めぐり」に溢れているはず。

今回は、「自分を大切にして、みんなを大切にする」という思いのもと、こころ、からだ、人、社会、地球、様々なめぐりをよくして、みんなが光る世界と未来を目指しているセルフケアブランド「MEGLY」と共に、「めぐらせたいもの、なんですか?」というテーマで声を集めました。多様な声から、身近にあるもっとめぐらせてもいいはずのものごとに気づけることを願って。

この記事は、前編はme and you little magazine、後編はMEGLY&COでお読みいただけます。

🤍声を寄せてくださった方々
・前編(me and you little magazineに掲載)
あっこゴリラさん(ラッパー)、小谷実由さん(モデル)、永原真夏さん(ミュージシャン)、中里虎鉄さん(編集者・フォトグラファー・ライター)、山本奈衣瑠さん(モデル・俳優)

後編(MEGLY&COに掲載)
ermhoiさん(シンガーソングライター・トラックメイカー)、カナイフユキさん(イラストレーター)、清水みさとさん(タレント・女優)、xiangyuさん(アーティスト)、SIRUPさん(シンガーソングライター)

🤍公募で声を寄せてくださった方々
・前編(me and you little magazineに掲載)
キョーンさん、なつはなさん、雫さん

後編(MEGLY&COに掲載)
矛盾さん、漢さん、きなこさん

絶対に明日に昨日を連れて行かない、しっかりと今日を終わらせることが、自分の内なる宇宙のめぐり

あっこゴリラさん

心を毎日ちゃんとめぐらせていたいけれど、そんなことなかなか難しいのはもうわかっている! だからせめて努力しようと、嫌いだった風呂も毎日ちゃんと入るようにしました。メンタルの調子が悪い時、私は猫背になり首や肩の凝りがすごいです。心がうまくめぐっていけない時は、身体から攻めます。特に溜まってるな〜って時はお風呂に入浴剤や塩や清酒をまいて浄化パーティーを開催します。バブの入浴剤は、亡くなったおじいちゃんのにおいがするので安心します。絶対に明日に昨日を連れて行かない、しっかりと今日を終わらせることが、自分の内なる宇宙のめぐり、そして誰かの心とめぐらせるための大事なルーティンだなあと、最近は感じています。

あっこゴリラ

ドラマーとしてキャリアスタートし、バンド解散後、2015年よりラッパーに転身。2017年CINDERELLA MC BATTLEで優勝。「自己の解放」をテーマにした多様な美や性や生を描いた楽曲を次々と発表し続け、多くの賛同を受ける。2019年よりJ-WAVE『SONAR MUSIC』でメインナビゲーター就任、大学でのジェンダー講義や、アフリカ大陸マラウイで村人を巻き込んだストリートライヴなど、業界の壁を超えた唯一無二の表現活動を行う。 2022年、合同会社ゴリちゃんカンパニー設立。楽曲提供も積極的に行い、人気アニメ「かぐや様は告らせたい」への提供曲「My Nonfiction」が、海外のクランチロールアニメアワードにて「最優秀アニソン賞」部門でノミネートされる。ゴリラの由来はノリ。

誰かの好きが巡り巡ってあの人の好きに繋がることに気付いたとき、嬉しくて、なんだか泣きそうになった

小谷実由さん

好きの気持ちをめぐらせたいとずっと思ってきた。自分の頭のてっぺんからつま先まで。最近は自分の好きが誰かに伝わって、めぐって、何か日常の些細なきっかけになったらいいと思っているし、誰かの好きが自分に伝わって、身体中を駆けめぐって、何か大事なことに気付けたらいいなと思う。好きという気持ちは、とても個人的に大切にしたいもの。でも、誰かの好きが巡り巡ってあの人の好きに繋がることに気付いたとき、嬉しくて、なんだか泣きそうになった。

小谷実由

1991年東京生まれ。14歳からモデルとして活動を始める。自分の好きなものを発信することが誰かの日々の小さなきっかけになることを願いながら、エッセイの執筆、ブランドとのコラボレーションなどにも取り組む。 猫と純喫茶が好き。通 称・おみゆ。
2022 年7月に初の書籍『隙間時間(ループ舎)』を刊行。

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わたしの持っている新品のお洋服も、いつか古着になって、新しい着こなしを未来の誰かがしてくれるかな?

永原真夏さん

私がめぐらせたいものは、古着のお洋服たちです。いつどこで作られて、どんな人が着ていたかわからないお洋服たちが、様々な分岐点を経て、今私のもとにあることが、何とも不思議でロマンチックです。音楽もそうだし、石や本など、そういう「いろんな時代を経ていまここに集まった」ものたちが、神秘的で好きです。わたしの持っている新品のお洋服も、いつか古着になって、新しい着こなしを未来の誰かがしてくれるかな? いま作っている音楽も、未来で誰かがdigってくれて、どこか誰かのリビングで流れるかもしれない。そうなってくれたら嬉しいなと思います。

永原真夏

SEBASTIAN Xのボーカル。2015年7月よりソロ活動を始動。 ライブを中心に、年に一度のペースで音源作品を発表。最新作は2022年11月リリースの 2nd Full Album「imagination」。  自身のグッズデザイン、ZINE制作、詩の講師など、さまざまな分野で活動中。 好きなことは食べることと寝ること。ファンシー界のロックスター!天真爛漫なキャラクターと歌声で、今日も地球のどこかで元気に活動中。

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あらゆる規範によって透明化されてきた人、複数のマイノリティ性を持った人が語れるよう、その席をめぐらせたい

中里虎鉄さん

私がめぐらせたいもの、それは語る人。これまで特定のアイデンティティを持った人だけが、物事を語る機会を与えられ、かれらもまた、なんの疑いもなくその機会を享受してきた。なんども語られ続けてきた話ではなく、これまで蔑ろにされてきた人、あらゆる規範によって透明化されてきた人、複数のマイノリティ性を持った人が語れるよう、その席をめぐらせたい。

中里虎鉄

1996年、東京都生まれ。編集者・フォトグラファー・ライターと肩書きに捉われず多岐にわたり活動している。雑誌『IWAKAN』を創刊し、独立後あらゆるメディアのコンテンツ制作に携わりながら、ノンバイナリーであることをオープンにし、LGBTQ+関連のコンテンツ監修なども行う。

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住む場所や景色、持っている物は変わっても おじいちゃんの身体の中をめぐるものたちは変わらず、潤い流れている

山本奈衣瑠さん

生まれてから人間としての命が終わるまでを考えざるを得ない事が最近色々あった。
色んな年齢の自分を経て自分で稼いだお金で好きな物を買い、身に付けられるようになっても最終的に自分を装う物は自分の中だけをめぐる記憶や思い出だけなのかな。と今の自分は思う。
今の記憶が乏しくなったおじいちゃんが老人ホームに移る事になり、自宅から荷物を選んで持っていく事になった。おじいちゃんは割と大きな会社で働き自分のお金で家を建て拘りのある広い家におばあちゃんと住んでいた。
そこにある物はどれもこの家でおじいちゃん達と長い時間を過ごしてきた物ばかり。結局持って行ったのは昔から使っていた椅子と写真や絵。今起きた事についての会話はゆっくりですぐに忘れちゃうみたいだけど 本当は何も忘れてなくて 自分の趣味の話、住んでいた町、旅行の話、もう居ないおばあちゃんの事になるとスラスラ喋りだして私の知らない事を沢山話してくる。住む場所や景色、持っている物は変わっても おじいちゃんの身体の中をめぐるものたちは変わらず、潤い流れていて、そのもの達が今もおじいちゃんを励ましたり笑わせたりしているんだなと思った。

山本奈衣瑠

モデル、俳優。2022年3月に公開し主演を務めた映画「猫は逃げた」(今泉力哉 監督)がU-NEXTで現在配信中。
さらに今後、映画「ココでのはなし」(こささりょうま 監督)他、多数公開予定の作品を控えると同時に、現在 吉田奈津美 監督作品「何をそんなに慎ましく」クラウドファンディング中。
趣味はラジオ聴取と美術鑑賞。

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何にも代えがたいその時間は、滅多に訪れることはないけれど、唐突にめぐってくる

キョーンさん(北海道・その他・25歳・学生)

会話の中で訪れる特別な時間がある。ホテルの薄暗いロビーであなたと向かい合わせで話していた時、すぐ横には大きな窓があって、ゆらゆらと舞う雪が街灯に照らされていた。あなたと私の言葉からは余分な装飾が削ぎ落とされていって、シンプルに洗練されていった。全ての言葉が自然だった。気づけば私は、それまで誰にも打ち明けていなかったことを、あなたに話していた。さあこれから話すぞという気負いも力みもなく、気付くより前に自然と言葉が出ていた。あなたは驚くことも困ることもせず、あなたはあなたで自然なまま、私の初めての話を静かに受け止めて、それまでと何も変わらず、会話の次の一歩を踏み出してくれた。帰り際には「また何でも話そうよ」とあなたは言ってくれた。その一言で、すべて上手くいく気がした。言葉の奥で、お互いに触れた時間、お互いを分かち合った時間。何にも代えがたいその時間は、滅多に訪れることはないけれど、唐突にめぐってくる。生きてさえいれば、それは必ずめぐってくると言えるなら、それだけで今をもっと生きていけるような気がしてくるよ。

その時の母と同じくらいの年齢で、同じ料理にめぐり合う不思議

なつはなさん(台北・その他・22歳・学生)

台湾に留学して3日目の、初めての月曜日。学校が始まって、校内にあるビュッフェ式のご飯屋さんもオープンしたから、お昼に行ってみた。

20種類くらいの料理が並んでる。白菜やさえんどうの炒め物、ピリ辛きゅうりのような日本にもありそうな料理から、台湾の黒い豆腐、冬瓜と鶏肉の炒め物、青く染まったアヒルの卵の皮蛋(ピータン)などなどが並んでいて、見ているだけでとっても楽しい、そしてお腹が空いてくる。
料理を一つずつ、どれを食べようか見て行くと、そこに母が作ってくれる料理を発見し、まだこっちに来てから2週間もたっていないのに早速家の味が懐かしくなってしまった。それは卵とトマトのとろとろとした炒め物。半年前までわたしはそれを、母の創作料理だと思ってた。よく家で作ってくれるけど、レストランなどでは見たことがなかったから。でも半年前に、わたしの「母の味」ってなんだろうって考えてこの料理を言ったら、母が「20代の時に中国を一人旅して、あまりの美味しさに感激したから、日本で作り始めた料理なんだよ〜」と。天地がひっくり返るくらいの衝撃とまではいかないけども、かなりびっくりした。母の卵とトマトの炒め物は台湾のものよりちょっとしょっぱい。
その時の母と同じくらいの年齢で、同じ料理にめぐり合う不思議。きっとわたしも一生作って食べるし、未来の大切な人に振る舞うんだろうな。

好奇心は、学びは、私を豊かにしてくれるとこの半年で証明した

雫さん(神奈川県・その他・14歳・学生)

私は学ぶおもしろさをめぐらせたい。私は半年前、学校に行くのをやめた。学校の学びがおもしろくないことに気づいたからだ。私は誰よりも好奇心が強い自信がある。それは私が幼い頃から大人たちに学ぶ喜びやおもしろさを教えてもらったおかげだ。
学びは、私を深い深いどこかへ連れて行って、世界を広げてくれる。学ぶ最も純粋な意欲である好奇心というのは赤ちゃんみたいにぴかぴかで、まっすぐだ。誰でも持っているはず。けれどいつの間にか、好奇心を誰かに奥底にしまいこまされてしまって、学ぶおもしろさを忘れていたりする。私は運良くそこから目覚められたけど、多くの人は、なにも気づいていない。いや、気づいているが、好奇心を取り戻すことができないのかもしれない。
ここ数ヶ月、私の生活は学ぶ喜びでいっぱいだ。それを掴むまでに本当に大変だったけれど、私は幸せだと思う。恵まれていると思う。そして、好奇心は、学びは、私を豊かにしてくれるとこの半年で証明した。この経験をいかして、学ぶ喜びやおもしろさをめぐらせたいと強く思っている。

『MEGLY&CO』

MEGLY&COは炭酸セルフケアブランド『MEGLY』が運営するWEBメディアです。誰かと比べず、自分の悩みや希望と向き合い、心と身体を軽やかに、前へ。そうすることで、世界はもっと広がり、いろんなものが見えてくる。そんな「より良いめぐり」がうまれるきっかけを、お届けします。
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