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同じ日の日記

イベントの翌日/岸本佐知子

京都レモネード、マ・ドンソクさんのアクリルキーホルダー

毎月更新される、同じ日の日記。離れていても、出会ったことがなくても、さまざまな場所で暮らしているわたしやあなた。その一人ひとりの個人的な記録をここにのこしていきます。2024年10月は、10月25日(金)の日記を集めました。近年ではルシア・ベルリンやショーン・タンの作品を翻訳するほか、エッセイなどでも唯一無二の世界を届ける翻訳家の岸本佐知子さんの日記です。

近所のコンビニで「京都レモネード」というものを買う。飲んでもどのへんが京都なのかよくわからなかった。

仕事をせんと思うが、ついつい録画してあった「100分で名著」アーサー・ウェイリー版源氏全四回を一気見。古代ローマ+トルコ+ギリシャの謎設定イラストにげらげら笑う。

気を取り直して仕事をするぞ→気合入れるためにコーヒー淹れる→なんか虚脱→気を取り直して仕事をするぞ、の無限ループで日が暮れる。イベントの翌日はこのように使い物にならず、実質二日を要すると知れ。前日サイン本タイムのときにお客さんからいただいたマ・ドンソクさんのアクリルキーホルダーをしみじみと眺める。

岸本佐知子

翻訳家。訳書にルシア・ベルリン『楽園の夕べ』『すべての月、すべての年』『掃除婦のための手引き書』、リディア・デイヴィス『話の終わり』『ほとんど記憶のない女』、ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』『いちばんここに似合う人』ほか、編訳書に『変愛小説集』『居心地の悪い部屋』ほか。著書に『わからない』『死ぬまでに行きたい海』『ひみつのしつもん』ほか。『ねにもつタイプ』で第23回講談社エッセイ賞受賞。
(撮影:講談社)

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『クリーチャー 絵、スケッチ、そしてエッセイ』

著者:ショーン・タン
翻訳:岸本佐知子
発行:求龍堂
発売日:2024年12月13日(金)
価格:6,930円(税込)

クリーチャー 絵、スケッチ、そしてエッセイ│求龍堂

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