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声のポスト

政治によって生活をどう変えたい? 40名の声。7月7日東京都知事選挙に向けて

のっぴきならない深刻な現実があるから/未来の社会をより持続可能で楽しいものに

言葉にならない違和感が生まれるきっかけになったできごとや、社会に存在する問題まで、ひとつの「問い」を立てて、公募を含めたさまざまな人の声を集める「声のポスト」の企画。複数の声から、それぞれの思いや語りが同時に存在する社会そのものを見つめていきます。

2024年7月7日(日)は、東京都知事選挙が行われます。首都である東京は約1400万人を超える人口が集中しており、日本全体の政治や経済などにも大きな影響を与えている都市。4年の任期を2期にわたって務めた現都知事の仕事を一人ひとりが振り返り、これから自分は、どんな人に他でもない自分の声を届け、生活を任せ、一日一日を未来につないでいくための希望を託せるのか、ということについて考えるきっかけになるのではないかと思います。

この記事では、都知事選に向けて、40名の方々に「自分にとって選挙に行く理由は?」「政治によって生活をどう変えたいと思う?」という2つの質問をし、回答を寄せていただきました。また、同じ質問をInstagramを通してアンケートで投げかけ、読者の方々から回答いただいた質問をご紹介します。

🤍質問
1.自分にとって選挙に行く理由は?
2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

🗳️声を寄せてくださった方々
アリサさん(『Candlelight』主催)安東嵩史さん(編集者)岩崎はなえ(me and you)、岡あゆみさん(編集者)梅迫菜摘さん、エミリーさん(ライター、編集者)小谷実由さん(モデル)金井冬樹さん(イラストレーター・コミック作家)Kaho Iwayaさん(opnner)合田文さん(株式会社TIEWA代表取締役、TIEWA,Inc. CEO、パレットーク編集長)児玉浩宜さん(写真家)齋藤レイさん(抵抗する美術学生のためのネットワーク 呼びかけ人)鈴木なりささん(「喫茶おおねこ」経営)惣田紗希さん(グラフィックデザイナー・イラストレーター)武田砂鉄さん(ライター)竹中万季(me and you)とれたてクラブさん(漫画家)中里虎鉄さん(編集者・フォトグラファー・ライター)西口想さん(文筆家・労働団体職員)Nozomi Nobodyさん(シンガーソングライター)、野中モモさん(ライター・翻訳者)野村由芽(me and you)羽佐田瑶子さん(ライター・編集)春ねむりさん(ミュージシャン)日比楽那(me and you)平井莉生さん(編集・ライター)平江マルコさん(セレクトショップ『SEASON』オーナー)ひらりささん(文筆家)廣松直人さん(『Candlelight』主催、Seukol)藤岡みなみさん(文筆家・タイムトラベラー)星野文月さん(作家)前田エマさん(モデル)松井友里さん(ライター)みさこみさこさん(グラフィックデザイナー)三好愛さん(イラストレーター)麦島汐美さん(編集者)村上由鶴さん(秋田公立美術大学 ビジュアルアーツ専攻助教)惠愛由さん(BROTHER SUN SISTER MOON、文筆・翻訳)山本アマネさん(イラストレーター)和田彩花さん(アイドル)

🗳️Instagramで募集した、一人ひとりの声
この日は、都知事選だけではなく、鹿児島県知事選挙などの他の選挙も実施されます。またこれからも、さまざまな土地で選挙が行われていきます。そのひとつひとつの機会で、それぞれの持ち場で、政治や選挙について思いを馳せるきっかけになればと思います。

どうかわたしたちの日々をつくる政治が、ジェンダー、年齢、職業、国籍、障害の有無、暮らしている場所、経済的な階層……などを問わず、さまざまな差異のあるどんな一人ひとりにも目を向け、声を聴き、政治家のためではなく、今や未来を生きる市民のために変わることを願います。そしてそんな政治を生活からつくるのは、他でもないわたしたち一人ひとりなのであると何度も思い出すために、この記事を届けたいと思います。

「生まれたくなかった」と、自分も含め、もう誰にも感じてほしくない

アリサさん(『Candlelight』主催)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

「生まれたくなかった」と、自分も含め、もう誰にも感じてほしくないから。

そんなことを思わせてくる社会や政治を変えられる可能性がたった一票でも持てたのなら、それを信じて使いたい。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

「こうあるべき」という1つの型に押し込めようとする社会の雰囲気に、幼い頃から傷ついてきた。そして、今もその傷が痛んで生活が思うように進まないことが沢山ある。

個々の差異や変化を尊んで受けとめてくれるような政治のやり方に変わったら、自分が存在することの喜ばしさをもっと感じながら生活できるのにな、したいのにな、と思う。

アリサ

1997年生まれの獅子座。生活に密接に寄り添う「音楽」を介し「社会性・政治性」を新たに見出すイベントプロジェクト『Candlelight』主催。

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相互信頼あるいはその醸成のためのコミュニケーションが成立する最低限のラインに社会を戻すためのムードを少しでも作りたい

安東嵩史さん(編集者)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

自分自身の生活における主導権と責任を手放さないため。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

悪ノリやハック、または嘲笑や差別で求心力を得ようとする人々の試みが成功しない、相互信頼あるいはその醸成のためのコミュニケーションが成立する最低限のラインに社会を戻すためのムードを少しでも作りたい。

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・CBRガイドライン・エンパワメントコンポーネント「政治への参加」の章
日本障害者リハビリテーション協会が運営するDIFN(障害保健福祉研究情報システム)に記されている、主に障害者の社会参加・政治参加に関するマニフェスト。CBR(Community-based Rehabilitation=地域に根ざしたリハビリテーション)概念の導入過程を念頭に書かれたものではあるが、あらゆる市民が政治に参加しうる社会とはどのようなものか、そのためにどのような考え方が必要かなどが詳細に記されており、障害の有無を超えて政治参加・社会参加について考えることができる。

安東嵩史

TISSUE Inc.代表。編集者、研究者、ドラマトゥルクなど。人間の移動と境界線上における文化事象の研究をし、長い時間軸を意識しながら制作をします。

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今より少し多くの権利が保障されるだけで、電車に乗りやすくなったり、好きな服を着たり、ただ仕事に向かったりできる人が増える

岩崎はなえ(me and you)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

選べない、ということが怖いから。反対の声を無視した法案が易々と通ったかと思えば、要望には頑なに答えない権力の姿を見ながら、自分の声は簡単にかき消されてしまうという実感が強くあります。そのなかで、形式ばった空間を流れながら小さな投票用紙に文字を書く行為には、たしかさを感じられます。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

さまざまなヘイトクライムを見て、次は自分なんじゃないかとビクビクすることが少なくなればいいと思います。今より少し多くの権利が保障されるだけで、電車に乗りやすくなったり、好きな服を着たり、ただ仕事に向かったりできる人が増えると思います。

岩崎はなえ

2001年1月生まれ。クィアやフェミニズム、政治的なカルチャーについて。podcastをよく聞く

さまざまな人の声に耳を傾ける度量があり、弱者の側に立てる人に自分たちの代表になってほしい

岡あゆみさん(編集者)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

1人分の意志・権利を表明するため、それが「できる」と自分が認識するため、のような気がします。また、自分の分はもちろんですが、日本に住んでいても投票する権利がなかったり、さまざまな理由で投票所に足を運べなかったりする人がどんな社会になれば投票する権利を得られるか、自らその意志を表明できるようになるかも、できる限り想像して投票できたらいいなと思っています。どんな選挙でも、さまざまな人の声に耳を傾ける度量があり、弱者の側に立てる人に自分たちの代表になってほしいです。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

この質問を拝読して、なぜか「生活によって、政治を変える。」という言葉が最初に浮かんできました。本来とてもなまけものな人間なので、正直に言えば「政治によって暮らしやすい社会になって、もっと安心してぼんやり生活したい」と思っているのですが、どんな時にも生活の中で政治や社会について考え続けないといけない、と薄々気付いているのかもしれません……。でも、その中で生まれるものもたくさんあると思うので、生活も政治も、できる限り楽しみたいです。

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最近では、写真家の宮本七生さんの個人プロジェクト「東京と投票」 に胸を打たれました。
また、NO YOUTH NO JAPANパレットークはいつもさまざまな問題について考えるハードルを低く、広くしてくださる存在でありがたいです。
また、直接的に政治参加に関するものではないですが、「表現の現場調査団」の方々の力強い発足宣言や密な調査内容にはいつも励まされています。

岡あゆみ

1987年大阪生まれ、和歌山育ち。東京在住。主に視覚表現の分野に興味のある、出版社勤務の編集者。これまで担当した書籍に、『タラブックス インドのちいさな出版社、まっすぐに本をつくる』『SISTERHOOD LITTLE THUNDER ART BOOK』『だれも知らないレオ・レオーニ』などがある。2020年に惣田紗希さん、平山みな美さんとオンライントークイベント「表現と政治」を企画し、国政選挙の際には「投票ポスター」というプロジェクトを一緒に行っています。2024年東京都知事選挙のために集まった「東京を変えよう!」市民の会有志。

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戦争がぜったいにいやだから

梅迫菜摘さん

1.自分にとって選挙に行く理由は?

戦争がぜったいにいやだから

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

自分や大切な人がどんな状況になっても、生きる希望を持ち続けられる生活にしたい

梅迫菜摘

長野県で毎日日記を書いたり、たまにzineにしたり、粛々と暮らしています。

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少しでも生きやすく安心できる場所に近づけるための意思表示ができる大切な機会

エミリーさん(ライター、編集者)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

この社会を、自分も含めた多くの人にとって、少しでも生きやすく安心できる場所に近づけるための意思表示ができる大切な機会だからです。たとえば、私は現職の小池都知事が行っている「朝鮮人虐殺犠牲者へ追悼文を送らない」「都庁のプロジェクションマッピングに税金を何億円も使う」「水道民営化を推進」といったことには全く賛同できません。だから、少しでも政策や価値観を支持できる候補者に票を入れることで、今の都政に対してちゃんと「NO」を提示したいし、実際に社会を少しでもよく変えていく一助になりたいと思っています。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

自分の生活が、政治によって具体的かつすぐに大きく変わるかと言われると、もしかしたらそうではないかもしれません。でも、「あらゆるマイノリティが差別・排除されない」「さまざまな理由から生活に困った際に適切な支援が受けられる」「経済的・環境的に安心して子どもを産み育てられる」など、政治や政策によって、少しでも日々の生活や将来に不安を抱かずに生きられるような社会になったらいいなと考えています。安心できる環境があるからこそ、個人としての生活も充実させることができると思うので。

エミリー

1991年生まれ。会社員兼フリーライターとして、主にフェミニズムやジェンダーにまつわることをベースとしたエッセイやコラムなどを執筆。現在はウェブメディアの編集記者として働く。書くこと、伝えることを通して、未来の誰もが少しでも生きやすい世の中に近づいていくことに貢献できたらと願っています。

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自分の未来は、自分の手で、自分の歩みでひとつずつ考えて決めていきたい

小谷実由さん(モデル)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

自分の未来は、自分の手で、自分の歩みでひとつずつ考えて決めていきたいから。昔はよかったなぁと思うことがどうして今はそうじゃなくなってしまったのか考える時がある。それって自分が過去に無関心だったことも原因なんじゃないかと思うことがあります。元通りにできなくても、少しでもまた違った形で良くすることは今から行動しても遅くない。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

これからのことを、どんなことも少しでも前向きに考えていける希望のある日々にしたい。

小谷実由

1991年東京生まれ。14 歳からモデルとして活動を始める。
自分の好きなものを発信することが誰かの日々の小さなきっかけになることを願いながら、
エッセイの執筆、ブランドとのコラボレーションなどにも取り組む。猫と純喫茶が好き。
通称・おみゆ。
著書に「隙間時間(ループ舎)」
J-WAVE original Podcast番組「おみゆの好き蒐集倶楽部」のナビゲーター。
J-WAVE「FAV COLLECT CLUB-OMIYUNO SUKI SHU SHU CLUB」ナビゲーター。

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医療、教育、福祉、公衆衛生、貧困状態にある人や高齢者、子育て世帯などへの支援のために税金が使われる社会に暮らしたい

金井冬樹さん(イラストレーター・コミック作家)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

大人としての責任、と言ってしまうと言葉が強すぎるかもしれませんが、次の世代のために少しでも生きやすい社会を作りたいからです。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

もっと市民の声が反映されるような社会に暮らしたいです。
医療、教育、福祉、公衆衛生、貧困状態にある人や高齢者、子育て世帯などへの支援のために税金が使われる社会に暮らしたいです。
現状は、政治家自身の利益につながる企業との関係構築のために税金が使われている場面が多すぎるように思います(東京都で言えば、都庁へのプロジェクションマッピングや神宮外苑の再開発など)。

また、政治家の態度や打ち出す政策が差別の解消をリードしていく面もあるので、あらゆる差別に反対の立場をとる政治家が増えてほしいと思います。小池現東京都知事には、人種差別や職業差別ととれる行動や言動が見られるのでとても不安です。このような不安を感じなくて良い社会に変えていきたいです。

金井冬樹

1988年長野県生まれ。イラストレーター・コミック作家として活動しつつ、エッセイなどのテキスト作品やそれらをまとめたzineの創作を行う。主な仕事にケイト・ザンブレノ著、西山敦子訳『ヒロインズ』の装画、レベッカ・ブラウン著、柴田元幸訳『ゼペット』の挿絵など。自身の作品集としては『LONG WAY HOME』『ゆっくりと届く祈り』など。

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自分と大切な人の住む世界を操られたくない

Kaho Iwayaさん(opnner)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

自分と大切な人の住む世界を操られたくない、そして選挙はその手段のひとつであるという理由、これは祈りではなくひとつの作戦であり、抵抗の声であり、そして例え希望通りの結果にならなくとも灯火は消さないという誓いなんだと思う。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

誰とどこで生きていくか、どう働いていくか、この国のせいでできないことが増えるより、この国のおかげでできたと実感できることが増えてほしい。わたしたちはいろんな税を払い続けているけれど、この税は本当に機能しているの? と払うたびに心が曇る現状を変えたい。そして、どうか地球で生きる人間として自然を尊重できる人が舵をとってほしい。

Kaho Iwaya

ポートランドのタトゥー文化に影響をうけ、日本でのタトゥー文化を拓くため2015年に〈opnner〉を立ち上げる
「タトゥーというのは体がかわろうと人生を共存できる最高の励ましであって、永遠のジュエリーである」というコンセプトの下タトゥーへの見方を問い直す、そんな入り口になれるようにopnnerをつづけている。
タトゥーの図案を担当する他、雑誌などの挿絵、文筆家としても活動している(『渡り鳥』、『すごく近い』等)

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声をあげれば変わるということを実感したい

合田文さん(株式会社TIEWA代表取締役、TIEWA,Inc. CEO、パレットーク編集長)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

声をあげれば変わるということを実感したいからです!
政治については目の前の現状を自分の信念に基づいて評価し、疑問を持ち続ける姿勢でいたいと思います。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

住んでいる地域や国を誇れるような「ここに住んでいてよかったな〜」と思えるような毎日にしたい。
どんな性のあり方でも、どんな仕事を選んでも、どんなバックグラウンドを持っていたとしても
「ここでなら、何があってもリーダーが味方でいてくれる!」と思える生活だったらいいな。

合田文

株式会社TIEWAの設立者として「ジェンダー平等の実現」など社会課題をテーマとした事業を行う。広告制作からワークショップまで、クリエイティブの力で社会課題と企業課題の交差点になるようなコンサルティングを行う傍ら、ジェンダーやダイバーシティについてマンガでわかるメディア「パレットーク」編集長をつとめる。2020年にForbes 30 UNDER 30 JAPAN、2021年にForbes 30 UNDER 30 ASIA 選出。

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政治に参加できない人たちともこれからも楽しく遊びたいから選挙に行く

児玉浩宜さん(写真家)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

どういうわけか私には日本在住の外国籍の友人・知人が多いが、彼女や彼らには参政権がない。
政治に参加できない人たちともこれからも楽しく遊びたいから選挙に行く。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

どのような人も困ったことが起きることがある。
いつでも誰でも些細なことでも気軽に相談したりできるように。
そして多くの人が気持ちの余裕を持って暮らせる、おおらかな社会に変えていきたい。

児玉浩宜

写真家。兵庫県生まれ。NHK報道映像カメラマンとして、ニュース番組やドキュメンタリーを制作。
のちにフリーランスの写真家として活動しながら、東京・高円寺にある小さなフィルムカメラ店を営む。香港民主化デモを撮影した写真集『NEW CITY』『BLOCK CITY』を制作。2022年からロシアのウクライナ侵攻の取材を続け、雑誌やWebメディアへの写真提供、執筆など行う。手記『ウクライナ日記1』『ウクライナ日記2』写真集『Notes in Ukraine』(イースト・プレス)を制作。

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特定の生き方だけが奨励される仕組みをリセットし、どのような人生の選択をしても生きやすくなるような政治改革を望みます

齋藤レイさん(抵抗する美術学生のためのネットワーク 呼びかけ人)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

投票は現行のシステムの中で民意を示すための最も直接的な手段だと思います。社会は政治家と市民がともに作っていくべきものだと思うので、有権者としての責任を果たすために選挙に行きます。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分または門地により、政治的、経済的、社会的関係において、差別されない。」憲法第14条に書かれている言葉です。残念ながら、現在の日本は憲法で保障されているはずの差別のない社会とは程遠いように感じています。特定の生き方だけが奨励される仕組みをリセットし、どのような人生の選択をしても生きやすくなるような政治改革を望みます。

齋藤レイ

1998年生まれ。多摩美術大学芸術学科卒業。大学ではアメリカ西海岸のカウンターカルチャーを中心に研究。2023年秋から東京でパレスチナ解放運動に関わり、2024年1月にNetwork for Art Students in Resistance / 抵抗する美術学生のためのネットワークを発足。抗議活動に参加しながら、布パッチやグラフィックの制作などを行なっている。

先達の女性たちの血と汗の結晶であるわたしの選挙権を行使しなければならないという気概で私は選挙に行く

鈴木なりささん(「喫茶おおねこ」経営)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

女性に選挙権が与えられたのは、たったの78年前。男性への選挙権が成立してから20年ほども遅れて、やっと女性にも投票したり立候補したりできるようになったのだ。文字通り、先達の女性たちの血と汗の結晶であるわたしの選挙権を行使しなければならないという気概で私は選挙に行く。せっかく得た「権利の上に眠るな」by市川房枝。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

至るところにジェンダー平等を染み渡らせ、すべての人が個人として尊重される社会に変えたい。変えようね。

鈴木なりさ

1997生まれ、ICU卒。地域にひらいた喫茶店「喫茶おおねこ」経営。2023年12月に武蔵野市議補選に無所属で初めて立候補。ジェンダー平等、フェアな社会を目指して奮闘中。

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生活につながるいろいろなことを「変えられる」という実感を取り戻したい。そのひとつが投票だと思います

惣田紗希さん(グラフィックデザイナー・イラストレーター)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

政治、または候補者の政策に100%同意できるわけでなくても、現状を変えるため。関心をもっていると伝えるため。声を聞いてほしいと伝えるため。声を聞いてほしいけど投票権がない人のため。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

「政治によって社会が変わる」という実感がそもそも少ないように思うし、「変えられる」というイメージを描ける人も少なくなっているように思う。それを阻んできたのが政治のような気がするけれど。生活につながるいろいろなことを「変えられる」という実感を取り戻したい。そのひとつが投票だと思います。

惣田紗希

グラフィックデザイナー/イラストレーター。1986年生まれ栃木県出身在住。桑沢デザイン研究所卒業。デザイン会社にて書籍デザインに従事したのち、2010年よりフリーランス。インディーズ音楽関連のデザインや書籍装丁を手掛けるほか、書籍やパッケージなどを中心にイラストレーターとして活動中。2021年より、グラフィックデザイナーの平山みな美、編集者の岡あゆみと共に「投票ポスター」プロジェクトを企画・運営している。

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未来だけではなく、過去をじっくり確認しながら判断しようと思っています

武田砂鉄さん(ライター)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

選挙によって異なりますが、東京都知事選挙の場合、そして、現職が引き続き立候補している場合、「この4年間、その人はちゃんと仕事をしてくれたか」を判断する機会だと思っています。選挙になると、どんな候補者からも「私が当選したらこんなに素晴らしいことをしたい」との声が聞こえます。それらを確認しつつ、でも、正直、いくらでも並べられるので、この4年間、何をしたのか、しなかったのか、なかったことにしようとしているのか、未来だけではなく、過去をじっくり確認しながら判断しようと思っています。今回、主要候補の多くが政治経験のある人なので、その人たちが何をやってきた人なのかを比較しながら。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

政治というのは生活だし、生活というのは政治なので、常に混じり合っているものだと思っています。新鮮な野菜に腐ったドレッシングをかける、腐った野菜に美味しいドレッシングをかける、両方イヤです。生活の鮮度を保つのが政治の役割のひとつなので、もし「政治になんて興味ないよ」という人がいたら、「生活になんて興味ないよ」と言っているようなものなので、なんだか心配になってしまいます。生活のここを変えて欲しい、という着眼も必要ですし、この人になったら生活のここを変えられてしまう、という警戒心も必要です。

武田砂鉄

1982年東京都生まれ。ライター。大学卒業後、出版社勤務を経て、2014年秋よりフリーに。雑誌、新聞、ウェブなどさまざまなメディアで執筆するほか、ラジオ番組のパーソナリティも務める。15年、『紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす』で第25回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。他の著書に、『日本の気配』『わかりやすさの罪』『マチズモを削り取れ』『べつに怒ってない』『今日拾った言葉たち』『父ではありませんが』『なんかいやな感じ』など。

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「こうあってほしくない」あり方を一つずつ問い直し、生活のなかでもっと希望をもって未来に向けた会話がしたい

竹中万季(me and you)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

どんな社会で生きていきたいのか、自分の考えを伝えるために選挙に行きます。選挙権を持っていない友人や、未来を生きる人たちのことも考えながら。日常で「なんかつらいな」と思ってることの中には、構造によってもたらされているものがたくさんあって、だからこそ一票で大きく変わる可能性がある。自分がどんな社会で生きたいのか書き出して、その時点で最も叶えてくれそうな候補者や党に入れるようにしているので、自分が望む社会や今の社会に足りないことについて立ち止まって考える機会にもなっています。

わたしは投票日当日に行く派なので、選挙の日程が発表されたらカレンダーに予定をいれて、投票後においしいごはんを食べに行くのがいつのまにか習慣になっています。でも期日前投票はいろんなメリットがあると思うので、今度やってみたい。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

一部の人だけが利益を得ることができるような、いびつな構造の社会で生きていたくないな、と強く思います。歴史を都合よく解釈したり、人のあり方やそれぞれに存在している関係性を排除したり、人間中心的で自然をないがしろにする社会、みんなの大切な税金の使い道が謎めいている社会では生きていきたくない。「こうあってほしくない」あり方を一つずつ問い直し、生活のなかでもっと希望をもって未来に向けた会話がしたい。

だからこそ、さまざまな立場にいる一人ひとりが抱えている不安に耳を傾けようとする姿勢をもった人に一票投じたいです。それは、近くや遠くの誰かを助けるだけでなく、巡り巡っていつかの自分のことも助けてくれると思う。

🔗選挙や政治にまつわるおすすめのリンク

NHKの選挙WEBで、全国の毎月の選挙スケジュールがまとまっているので便利です。国政選挙や知事選、県庁所在地の市長選など、NHKが注目する選挙に関しては「2024年の注目選挙」のページで開票速報も見ることができます。自分にゆかりがある街の選挙について知るきっかけにもなりそう。

竹中万季(me and you)

1988年、東京都世田谷区生まれ。野村由芽と共にShe isを立ち上げた後、2021年にme and youとして共に独立。主に編集や企画などを行う。共編著に『わたしとあなた 小さな光のための対話集』『me and youの日記文通』。生まれ育った三軒茶屋の街と歴史と記憶について書いた『わたしを覚えている街へ』をtwililightから刊行。

他者、自分、地球含めて、今よりも痛みの総量が8千億㌧くらい減ったような生活に変えたい

とれたてクラブさん(漫画家)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

責任と幸福のために選挙に行きます。私は和民族日本国籍で選挙権がありますが、在日朝鮮人の友人には選挙権がありません。私は力を持つことが苦手ですが、自動的に選挙権という力を付与されているので、適切に使わなければならないです。

友人たちの集合的な安全が叶い、その先にある軽いわがままが通り、余裕が生まれ、一発ギャグをしてくれたら、鼻歌や詩を呟いてくれたら、私は深く幸福を感じると思います。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

他者、自分、地球含めて、今よりも痛みの総量が8千億㌧くらい減ったような生活に変えたいです。痛みを減らせる希望を持てたら、多分エネルギーが生まれます。そのエネルギーで、自分があらゆる痛みを減らす世界の機能の一部になりたいですし、減らし方の選択肢がそこらじゅうに転がっていて、向いてなかったら色々気軽に乗り換えできるような毎日だと楽しいと思います。

とれたてクラブ

漫画家。代表作は『なかよしビッチ生活』『祈りとスキンケア』など。ポッドキャスト『とれたてクラブとアリアリアリサのうんこうんこフェミニズムラジオ』を配信中。

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私はただ、恐怖を感じずに生きたいだけ

中里虎鉄さん(編集者・フォトグラファー・ライター)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

その場所に暮らすすべての人が持てるわけではない選挙権という特権を私は持っていて、誰もが今よりも暮らすことに、生きることにハードルを持たない社会を作っていく希望のアクションだから。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

現状のシステムによって権利や尊厳を蔑ろにされている人たちが、あたりまえの権利と尊厳を取り戻すことができるようになってほしい。これは今特権を持っている人たちの権利が奪われることではないし、暮らしや命の危機感、恐怖を持たずに生きていける生活をただ望んでいるだけ。現状の政治でそんな生活を得ることができるのは、限られた人たちだけだろう。私はただ、恐怖を感じずに生きたいだけ。

中里虎鉄

1996年、東京都生まれ。編集者・フォトグラファー・ライターと肩書きに捉われず多岐にわたり活動している。雑誌『IWAKAN』を創刊し、独立後あらゆるメディアのコンテンツ制作に携わりながら、ノンバイナリーであることをオープンにし、性的マイノリティ関連のコンテンツ監修なども行う。

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「わたしはわたしの生活に無関心でいられない」と示したいから選挙に行っているのかも

西口想さん(文筆家・労働団体職員)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

「わたしは○○に関心がある」を行動として示すため。○○には「政治」や「議会」だけでなく、住んでいる町、そこに暮らす人びと、自分の仕事や趣味、家族や友人、わたし自身が入ります。「わたしはわたしの生活に無関心でいられない」と示したいから選挙に行っているのかも。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

政治に関心をもった時にすでに生活は変わっています。それまで見過ごしていたり、聞こえていても余裕がないからと足早に通りすぎたりしていた誰かの声に少しだけ足を止められるようになります。ときにつらく苦しい現実ですが、それを見ること、聞くこと、それを恐れないことは、結局はわたしの生活と人生を肯定する力になると思います。

西口想

1984年東京都生まれ。文筆家、労働団体職員。主に文化と労働、社会の関係について書いている。大学卒業後、テレビ番組制作会社勤務をへて現職。著書に『不完全な社会をめぐる映画対話』(河野真太郎さんとの共著)、『なぜオフィスでラブなのか』がある。

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長い視座での豊かさや幸福を目指していける社会、小さな声がきちんと掬い上げれる社会、そういう優しい世界に変えていきたい

Nozomi Nobodyさん(シンガーソングライター)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

いま、この社会の中で変えたい、変えなくちゃいけない、変えていきたい、と思うことがたくさんあって、ひとりの有権者としてその想いを表現し伝えるために投票に行きます。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

多様なわたしたちが多様なまま、それぞれに尊重し合える社会、一部のひとたちの目先の利益のために弱い立場のひとたちが犠牲にされる社会ではなく、もっと大きな意味で、そして長い視座での豊かさや幸福を目指していける社会、小さな声がきちんと掬い上げれる社会、そういう優しい世界に変えていきたい。

Nozomi Nobody

シンガーソングライター。2023年12月に最新作・EP『Dawn (Side-A)』をリリース。

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「政治」の力によって拝金主義と差別が横行する現在の日本社会に品位と公正がもたらされれば嬉しいです

野中モモさん(ライター・翻訳者)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

現在の選挙制度は公平にはほど遠いと思います。とはいえ放っておくとますます大企業や富裕層が優遇されるようになることは目に見えているので、なるべく困難に見舞われている人やさまざまな理由で投票できない人を擁護することができそうな候補者に票を投じています。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

「政治」という言葉を議会や行政機関がおこなうことに限定せずに、日々の暮らしを規定しているさまざまな権力関係への働きかけとして捉える用法がもっと広まってほしいと願っています。なのでこの質問には答えにくいのですが、「政治」の力によって拝金主義と差別が横行する現在の日本社会に品位と公正がもたらされれば嬉しいです。

野中モモ

ライター、翻訳者(英日)。訳書にナージャ・トロコンニコワ『読書と暴動 プッシー・ライオットのアクティビズム入門』(ソウ・スウィート・パブリッシング)、デヴィッド・バーン 『音楽のはたらき』(イースト・プレス)、ヴィヴィエン・ゴールドマン『女パンクの逆襲 フェミニスト音楽史』(ele-king books)など。著書に『デヴィッド・ボウイ 変幻するカルト・スター』(筑摩書房)、『野中モモの「ZINE」 小さなわたしのメディアを作る』(晶文社)など。

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複数の世界像があることを抱き抱えながら一緒に政治をしてほしいと伝えるために

野村由芽(me and you)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

自分たちの暮らしを自分たちでつくるために、ひとり分の力を使いたいからです。

生活のなかのあらゆる場面で、そして選挙という場面においては特に、自分のもてる力はとことんささやかで、とるにたらないものだと感じられてしまうこともあります。それでもわたしは、ひとりの力というものはむしろ、誰かと比べて他者を凌駕したり、圧倒したりするほどの大きな力である必要はないのではないかとも思っています。ひとりが一票以上を持つことができないということに希望をもつと同時に、外国籍などの理由で選挙権をもたない人のことも考えながら、その一票を使うことをしたいと考えています。

さまざまな人が、それぞれの異なる人生や生活の中で見たもの、聞いたもの、感じたことがたしかにあるので、そういう複雑で曖昧で小さな小さな輝きを携えて、投票という方法で声を届けることをずっと続けていきたいです。今回の選挙で言えば、都知事はひとりしかなれないわけなので、もちろん自分の意思が通らないこともあると思いますが、それでも、リーダーという責任をもつ人が、異なる意見の人たちの声をなかったことにしたり、誰かを踏みしだくようにして前に進むのではなく、複数の世界像があることを抱き抱えながら一緒に政治をしてほしいということを伝えるためにも、わたしは選挙に行きます。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

一部の人の利益や生き延びやすさだけをまなざすのではなく、さまざまな差異のあるひとりひとりの息のしやすさを考え、行動することをしようとしていると思える政治の土台のうえで、安心して暮らしを送りたいです。そして同時に、「(政治は)どうせ変わらないから」とくさくさしたり、モヤモヤしたりすることが当たり前になっている状況を変えたい。声を出せる場所で、声の聞かれる場所で、「いまもこれからも、ここはきっと少し明るいほうへと向かっていける」と思える生活を自分たちの手でつくり、そんな場所で生きていけることを願っています。

野村由芽

1986年生まれ。2017年、CINRA在籍時にShe isを竹中と立ち上げ編集長を務めた後、2021年にme and youとして共に独立。主に編集、執筆を行う。共編著に『わたしとあなた 小さな光のための対話集』『me and youの日記文通』。YUKI FUJISAWA制作日記のWeb連載を執筆。祖母と編み物が好き。日常にある詩的な瞬間を探究している。

政治と生活がこれ以上遠のいてしまわないよう、声を届けるため

羽佐田瑶子さん(ライター・編集)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

生活の一部。私たちの生活と社会をより良くするために、自分の意志を届けられる大切な機会だから。
政治と生活がこれ以上遠のいてしまわないよう、声を届けるためです。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

安心して暮らせるように、政治と生活者の距離がもっと近いものであってほしい。私たちの声が聞かれてほしい。
政治と生活は密接なものだと思うので、あたりまえに多様な声が聞かれる場所であるために、パートナーシップ制度など多様性を認める制度を認定してほしいです。
台湾のように、政治と連携するシビックハッカーのような存在が誕生するなど、もっと議論しながら私たちが私たちの生活の手綱を握れるような暮らしに変わってほしいです。

🔗選挙や政治にまつわるおすすめのリンク

早稲田大学マニフェスト研究会のサイト「#くらべてえらぶ」。フラットな視点でマニフェストを比較したい場合におすすめです。
TBSラジオ 荻上チキ・Session。みなさん挙げられていると思いますが、こちらもフラットな視点で、さまざまな情報を収集しながら考えることができる番組だと思います。
東京を変えよう市民の会。キャッチーなポスターで都知事選の認知を高めている。さまざまな考えがあることを前提とした活動内容、すごく素敵だなと思います。
・アメリカの大統領選の動きも、決して私たちの生活と遠くないと感じるので(学びになることも多い)The New York Timesで情報収集しています。

羽佐田瑶子

1987年生まれ、ライター/編集。映画、アイドル、ジェンダー関連のインタビュー、コラムを中心に執筆。QJwebにてマンガコラム、PINTSCOPEにてシスターフッドをテーマに映画コラムを連載中。映画パンフレットの執筆/編集にも携わり、主な作品に『21世紀の女の子』『永遠が通り過ぎていく』など。

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構造的差別によって選挙権を与えられていない人たちのためにも、行くべきだと考えている

春ねむりさん(ミュージシャン)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

行かない理由がないから。
自分は現在の日本において間接民主制や選挙システムそのものが真に民主的には機能していないと感じているが、この社会の成員であるわたしが何を考えているかを投票行動によって示すことは一応できる。また、構造的差別によって選挙権を与えられていない人たちのためにも、行くべきだと考えている。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

労働に縛りつけられている人間がこの世に多すぎると思うので、週5日・1日8時間の労働が「基本」にされているのを変えたい。面白いものや美しいものは基本的に今「無駄」と思われているような場所や時間から生まれてくると思うし、そういうものが世界にもっと溢れていてほしい。

春ねむり

横浜出身のシンガーソングライター / ポエトリーラッパー / プロデューサー。自身で全楽曲の作詞・作曲・編曲を担当する。2018年、1stフルアルバム『春と修羅』をリリース。翌年ヨーロッパの巨大フェス「Primavera Sound」に出演し、6カ国15公演のヨーロッパツアーを開催。2022年、2ndフルアルバム『春火燎原』を リリースし、米メディア「Pitchfork」でも高得点を獲得。2023年、新作『INSAINT』を発表し、約30公演にもおよぶ北米、ヨーロッパ、アジアツアーを開催。そして2024年、6年ぶりとなる国内ツアーが決定。さらにアメリカ6都市を回るヘッドライン・ツアーも開催決定。これが新世代のジェイポップ、こころはロックンロール。
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まずは命を脅かされている人、生活が困窮している人を助けてほしい

日比楽那(me and you)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

人々の命、尊厳、暮らし、文化を守るために、市民の声を聞いて政治をしてくれる人に思いを託すため。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

まずは命を脅かされている人、生活が困窮している人を助けてほしい。そういった立場にいる人々を守る社会であることは、あまねく人々にとっての生きやすさにもつながると思う。たとえ行ったことがない国のことでも、あるいは見知らぬ人のことでも、命を脅かされたり生活が困窮したりしている人々を助けられないことは心がつぶれてしまうほど苦しい。今回は東京都知事選だが、直接間接問わず都政がどんなスタンスかによって、東京内外の空気感も、人々の生活も変わる。権力のある人々のためでなく、生活をするすべての人のための政治を求める。より私個人の生活に近いところでいうと、憲法を守り、同性婚を法律で認め、選択的夫婦別姓を導入し、フリーランスを含む若者の支援と現実的な少子化対策をする政治を求める。

日比楽那

me and you little magazine編集部アシスタントエディター。主に企画・インタビュー・執筆・編集・写真。そして生き延びるためのすべて。新宿ゴールデン街のマチュカ・バーというお店や六本木のラジオ局でも働いています。東京でのひとり暮らしは5年目。今住んでいる街の好きなところは、区立の美術館と個人経営の古本屋さんや焼き鳥屋さんがあるところ。

同じ時代を生きている周りの人や、未来を生きる人に、責任を感じるから

平井莉生さん(編集・ライター)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

同じ時代を生きている周りの人や、未来を生きる人に、責任を感じるから。例え今の自分がどうにかなっていたとしても、現状の社会のルールやシステムによって困っている人がいて、未来の自分や次の世代の人たちだって困ることがあるかもしれない。そのために、主権を手放さない。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

人権が軽んじられている社会が変わってほしい。教育や保育、介護や医療に携わる人、同性カップル、外国人住民、非正規労働者、居場所のない子供達など、今の社会のシステムやルールでケアしきれていない人々に必要な予算が割かれることで、全ての都民の生活が、ひいては日本国内の生活が、良い方向に変わっていくはずだと思う。

平井莉生

1989 年、東京都新宿区生まれ。大学在学中より、編集者のアシスタントに従事。2012 年より編集・ライターとして仕事をスタート。2015年10月、独立。 2021年「FIUME Inc.」として法人化。『BRUTUS』や『POPEYE』などの雑誌、ウェブ、広告のコンテンツ、コピー制作、イベント企画などを行う。2023年に初の著書『女性たちの声は、ヒットチャートの外に ~音楽と生きる女性30名の“今”と“姿勢”を探るインタビュー集』 (ソウ・スウィート・パブリッシング) を出版した。

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今選挙に行って選んだ政治で、未来の社会をより持続可能で楽しいものにすることが出来るはず

平江マルコさん(セレクトショップ『SEASON』オーナー)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

私は5人兄弟の長女です。九州の実家には、まだ学校に通う妹と弟が1人ずついます。2人が社会の一員になり、果たしたい役割や生き方を思い描いてもがく時、社会はどんな様子だろうかと、今の自分を重ね合わせてぐるぐるとよく考えます。今の社会のまま進めば、自分たちが直面する以上の問題が山積した上で、いよいよ健康や安全さえ叶わなくなってしまう可能性が、ゼロではないと思います。

「地球は祖先から受け継いだものではなく、子孫から借りているものである」という言葉がありますが、社会も同じだと思います。今選挙に行って、今すぐに自分の生活が大きく変わるとは思いません。でも、今選挙に行って選んだ政治で、未来の社会をより持続可能で楽しいものにすることが出来るはずです。それは、将来を楽しみに学生生活を葛藤している妹と弟が生きる社会であり、歳を重ねた私が生きる社会であり、そしてもっと歳を重ねた親たちが生きる社会でもあります。みんながせっかく生きていられるなら、どんな未来の社会がいいかと考えながら、選挙に行きます。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

政治に自発的に参加することで、生活の中の小さな選択をひとつひとつ意識的に選べる人が増えていくと思います。同時に、“こうあるべき・こうせざるを得ない”と押し付けられず、多様な選択肢が社会に広がっていたら、1人でも多くの人が生活を楽しみ、自分の生き方を肯定出来るかもしれません。生活を自発的で意識的な、楽しいものに変えたいです。

平江マルコ

1997年熊本県生まれ。循環型のファッションを提案するセレクトショップ『SEASON』を2022年にスタート。エシカルな価値観を持つ世界中のクリエイターと協力し、フェアトレード、アップサイクル、手仕事などによるユニークなアイテムをセレクトしながら、活動拠点の東京で共に生きるクリエイターたちと連携して運営を行っている。2024年4月、表参道に1年間限定の小さなスタジオがオープン。

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大きな会社や組織が優遇されるのではなく、小さなビジネスをしている人たちが安定して生活できる社会になってほしい

ひらりささん(文筆家)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

自分の生活や社会の未来に対して責任と主体性を持つとともに、
もっと自由で健やかにできる、またとない機会だから。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

誰もが、自分をかたちづくるルーツ、ジェンダーやセクシュアリティ、
パートナーの有無などで肩身の狭い思いをしない、
自分の生きたい人生をのびのび生きられる社会に変えたいです。

また、自分は個人営業の飲み屋や喫茶店、作家の作品などに人生を救われて生きてきました。
大きな会社や組織が優遇されるのではなく、小さなビジネスをしている人たちが
安定して生活できる社会になってほしいと思います。

ひらりさ

文筆家。1989年東京生まれ。オタク文化、BL、美意識、消費などに関するエッセイやインタビュー、レビューを執筆する。単著に『沼で溺れてみたけれど』(講談社)、『それでも女をやっていく』(ワニブックス)。オタク女子ユニット「劇団雌猫」としての編著書に、『浪費図鑑
―悪友たちのないしょ話―』(小学館)、『だから私はメイクする』(柏書房)など。

わたしたちの暮らしの先には、もしくは、暮らしよりも前に政治があると思う

廣松直人さん(『Candlelight』主催、Seukol)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

生活、仕事、遊び、文化、スポーツ、、、当然のことなんだけど、全部政治と繋がって、支えられて、決められている。
わたしたちの暮らしの先には、もしくは、暮らしよりも前に政治があると思う。
わたしは自分の暮らしの一部として、散歩がてら、ご飯でも食べに行きがてら、選挙に行く。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

日々の中で違和感があること、困っていることはたくさんある。
たくさんあるけど、個人の力、自己責任ではもうどうにもならないほど、根深かったり、巨大なものばかりだと思う。
そんな身近だけど、大きな問題を時間がかかってでも一つ一つ解決して欲しい。
解決できる政治の場になってほしい。

廣松直人

『Candlelight』を主催。Seukolのギター、作曲を担当。
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5人家族だけれど、家族は未成年や外国籍のため選挙権があるのは私だけ

藤岡みなみさん(文筆家・タイムトラベラー)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

暮らしの手綱を握るため。生活の祈り。社会にとっても1票は重いし、自分自身にとっても1票は重い。5人家族だけれど、家族は未成年や外国籍のため選挙権があるのは私だけ。子どもや海外出身の人びとやマイノリティにとってもより暮らしやすい社会に一票を投じたい。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

困っている人・弱い立場の人に寄り添う社会になってほしい。誰も尊厳を踏みにじられることがない、差別のない世の中に暮らしたい。現状そうなっていないと思うので、一見平穏に過ごしている瞬間も胸に仄暗いもやもやがある。「選挙に行こう」「戦争反対」などと発信するだけで、面倒な人扱いされるような閉塞感も感じる。大切にしたいことを大切にできる、おかしいと思うことおかしいと言える、誰もが安心できる社会で、未来がよくなっていく実感を得ながら生きていきたい。

藤岡みなみ

1988年8月9日(火)生まれの文筆家、タイムトラベラー。2016年に春眠舎を立ち上げ、映画監督の大川史織とドキュメンタリー映画の製作・配給を行う。2019年にタイムトラベル専門書店utoutoを開始。各地での出店のほか、ワークショップや時計台でのライブ、時間旅行をテーマにしたZINEの制作を手がける。主な著書は『パンダのうんこはいい匂い』(左右社)、『ふやすミニマリスト』(かんき出版)など。訪れがちな時代は縄文時代中期。

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望むような結果が得られなかったとしても、私のたった一票は、私が大切にしたいことを込めた祈りのようなもの

星野文月さん(作家)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

正直、これまで選挙に行くたびに無力感を感じることが多かったように思います。自分が賛同できない政党が圧倒的に票を得ているのを目の当たりにすると、私が望んでいる社会は、自分が生きているうちには実現できないのかもしれないな……と打ちひしがれるような想いを抱きました。
でも、だからこそ投票を続けようと思います。
望むような結果が得られなかったとしても、私のたった一票は、私が大切にしたいことを込めた祈りのようなものだからです。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

フリーランスで働く人たちが、ちゃんと保証されて、安心して暮らせるようになってほしいです。

星野文月

作家・1993年生まれ、蟹座。長野県松本市在住。
新刊『取るに足らない大事なこと』(ひとりごと出版)が発売中。

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やり場のない怒りを、置き去りにできない

前田エマさん(モデル)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

やり場のない怒りを、置き去りにできないから。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

自分の日々は、自分が選び取ったものなのだと、うれしさを感じられるように、そこに生じる責任を違和感なく、ぎゅっと抱きしめられるようになったらなと思う。

前田エマ

1992年神奈川県生まれ。東京造形大学在学中にウィーン芸術アカデミーへ留学。モデル、
写真、ペインティング、ラジオパーソナリティ、キュレーションや勉強会の企画など、活
動は多岐にわたり、エッセイやコラムの執筆も行っている。連載中のものに、オズマガジ
ン「続、とりとめのない日々のこと。」、みんなのミシマガジン「過去の学生
」、HanakoWEB「前田エマの、日々のモノ選び。」がある。著書に小説集『動物になる
日』(ちいさいミシマ社)。2023年3月より半年間、ソウルへの留学を経て、2024年6月
20日に『アニョハセヨ韓国』(株式会社三栄)を刊行。

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みんなが必要な助けを得て、のんきに生活を送れるような制度や仕組みの確立した社会であってほしいと切に思っています

松井友里さん(ライター)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

恥を忍んで告白すると、25歳になるまで選挙に行ったことがありませんでした。

それには当時の自分なりに色々な理由や思いがあったのですが、結局のところ、投票しなかった事実に変わりありません。

選挙に行かなければならないと切実に思うようになったのは、東日本大震災と原発事故がきっかけです。政治がわたしたちの生に密接に関わっていることを、初めて強く感じました。

あれから10年以上経ち、日頃どれほど政治や社会に目を向けられているかを省みると、未だに自分のことで手一杯で情けない気持ちになるところもあるのですが、日々を情けなくだらしなくほがらかに生きていくためにも、まっとうに政治を執り行ってくれると思える人、自分の意思や理想に近しい考えを持つ人をきちんと選びたいし、選挙権を使わなかった5年分の責任も含めて、投票し続けなければならないと感じています。

残念なことに、これまであらゆる選挙で自分の一票が生きた……! と思えたことがほとんどないのですが、今回こそそうなることを願います。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

現在の社会で求められやすい能力を持っているかどうかや、生まれ育った環境によって、生きやすさに大きな差があることがとても気に掛かっています。
特別な能力がなくても、置かれた環境が適切なものではなかったとしても、さらに言うならば、誰もが優しく親切にしたくなるような素敵で魅力的ないい人とかじゃなくても、みんなが必要な助けを得て、のんきに生活を送れるような制度や仕組みの確立した社会であってほしいと切に思っています。

松井友里

文章を書きます。ねことポップカルチャーとごはん(シャルキュトリ、スパイス料理、桃、かたいプリン、大箱系中華、盛り合わせ)とほどほどの夏が好き。折り合いのつかない物事に興味があります。

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たとえその人が当選しなくても、票が集まることで応援されていることを感じてもらい、次の活動につながって欲しい

みさこみさこさん(グラフィックデザイナー)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

自ら選挙に立候補しない場合、自分の代わりに政治家として活動してくれる人を選ぶ選挙はとても重要です。
現状では、社会について私と異なる考え方の候補者が当選することが多いので、NOの意思を伝える意味も込めて、対立候補や考え方に共感する候補に投票しています。たとえその人が当選しなくても、票が集まることで応援されていることを感じてもらい、次の活動につながって欲しいと思っています。
私は福岡在住なので7月7日の都知事選には投票できませんが、都内在住で選挙権がある方はぜひ参加してください。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

現在の日本の政治は、ジェンダー・セクシュアリティ・人種・国籍・地域・経済・障害など、さまざまな差別を受けたりハンディキャップを持つ少数派の人たちへの対応が不十分だと思います。
また、経済政策と言いつつ特定の企業との関係を深めることで利益を独占し、それによって福祉のための予算が足りなくなっているようにも感じています。政治は一部の人の利益のためだけではなく、その地域に暮らす全ての人の生活のために機能してほしいです。

🔗選挙や政治にまつわるおすすめのリンク

TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」から「東京都知事選挙 改めて知っておこう!都知事の役割」の話題。15分ぐらいで都知事の仕事や選挙の争点について知ることができるのでおすすめです。

・同じくTBSラジオ 荻上チキ・Sessionのポッドキャスト版がおすすめです。国会音声の解説コーナー「聴く国会」や社会問題、人権、ダイバーシティなど、さまざまなテーマについて荻上さんや専門家の方がわかりやすく話されています。昨年はトータルで180時間聴いていました。毎日の日課です。

みさこみさこ

福岡を拠点に活動するグラフィックデザイナー。いくつかの体験をきっかけに社会問題に関心を持ち、自分ができることと社会との接点を探っている。
Sakumag Collectiveの書籍『We Act! #3 男性特権について話そう』『WE ARE LEARNING #地球と生きるに一票/#こわがらなくてもいい世界へ』ではデザインを担当。1980年生まれ。

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生活をしていて、怒ったりやるせなかったりしたことを、票に変えて伝えたい

三好愛さん(イラストレーター)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

生活をしていて、怒ったりやるせなかったりしたことを、票に変えて伝えたいと思っています。
理由ではありませんが、選挙日当日の小学校に潜入するエンターテイメント的側面も好きです。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

ラジオでニュースを聞きながら確定申告をしていたら経費をきっちり計上している自分が滑稽に思えたりとか、よく見るホームレスのおじさんがのびのびと寝れるベンチはあの公園の砂場の脇にひとつだけなんだとか、子どもが通っている保育園めっちゃ良い保育園なのに保育士さんの離職率高すぎだな、賃金大丈夫かなとか、、そういう納得できないことをちゃんと解消したいというか、そうそう、そうだよね、今やっていることや見ていることは自分にとって他人にとって当たり前のことだよね、と腑に落ちながら生活をしたいです。

🔗選挙や政治にまつわるおすすめのリンク

・「武田砂鉄のプレ金ナイト」
オープニングトークで小池都知事のことが出てくる率が高く、詳しくなりました。

三好愛
1986年東京都生まれ、在住。東京藝術大学大学院修了。イラストレーターとして、挿絵、装画を中心に多分野で活躍中。著書にイラスト&エッセイ集の『ざらざらをさわる』(晶文社)と『怪談未満』(柏書房)がある。「みんなのミシマガジン」(ミシマ社)にてエッセイ『犬のうんちとわかりあう』を連載中です。

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同性であることを理由に迫害されるのではなく、二人でいることで生きやすくなる場所が街に、都市に広がっていくこと

麦島汐美さん(編集者)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

誰に投票したのか深く話せる友達とも、やっぱり忙しくて行けなかった友達とも、投票する権利を持たない友達とも、友達ではないたくさんの人たちとも、まずは私自身が持つ特権と困難さと出来る行動を整理するきっかけになるから。そして、次は政治を監視し続けようねと、次は投票後に集まってごはん行こうよと、あなたの権利をいつか認める国にするんだからねと、未来の話と約束をするため。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

弱い立場にある人の声を聞こうとする姿勢の人をリーダーに選んで、日々少しずつ生活が変わっていく音を聞きたい。たとえばそういうリーダーが主導してあらゆる人にひらかれたパートナーシップ宣誓制度が実現し、共に生きたいと願う私たち二人が同性であることを理由に迫害されるのではなく、二人でいることで生きやすくなる場所が街に、都市に広がっていくこと。

🔗選挙や政治にまつわるおすすめのリンク

loneliness booksでzineを通販で買ったら、7月の都知事選投票を呼びかけるフライヤーが入っていました。漠然とした悩み、苦しみがあってそれをどうにかしたいとき、信頼出来る書店に行ったり、ホームページで取り扱っている本を眺めることで整理出来ることもあると思います。

麦島汐美

1995年生まれ。フェミニズム・映画・アイドルについて考えながら書いたり、撮ったり、zineを作ります。2022年「アケルマン・ストーリーズ」(編集)など。福岡の出版社書肆侃侃房でも編集・兒崎汐美として本を作っています。

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のっぴきならない深刻な現実があるから、選挙に行きます

村上由鶴さん(秋田公立美術大学 ビジュアルアーツ専攻助教)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

日々のおしゃべりから創作活動、消費行動、デモ、ストライキ、ソーシャルメディアの投稿など、わたしたちが生きる社会をより良くするための戦術には多様性があります。そのなかでも投票行動は、それ自体とても静かで淡々としていますが、実は最もパワフルかつ着実で、甚大なインパクトをもたらす一手です。そして、この戦術以外では変えられない、のっぴきならない深刻な現実があるから、選挙に行きます。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

今回の都知事選に関して言えば、小池都知事の在任期間中に起こった東京都による数々の人権軽視について、知事を変えることによって歯止めをかけなければならないと思います。
人権課題を扱った表現活動に対する抑圧や、情報発信における言葉の使い方など、都の決定のひとつひとつに差別的な社会を温存する意向が少なからず浸透しています。これは、小池都知事の態度であるだけではなく、彼女がトップにいることによって都職員あるいは都民がその態度を内面化することによってさまざまなレベルに反映されたものだと、わたしは実体験として感じました。事態はすでに深刻です。

村上由鶴

1991年生まれ。秋田公立美術大学ビジュアルアーツ専攻助教。単著に『アートとフェミニズムは誰のもの?』(光文社・2023年8月)、POPEYEでの連載「そもそも写真教室」、The Fashion Post 連載「きょうのイメージ文化論」ほか、雑誌やウェブ媒体等に寄稿。
写真:©️Yuka Uesawa

未来の私や、まだ小さな次に来る人が、いま私の感じている違和や不便、不安を引き継がないでいられるようにって思う

惠愛由さん(BROTHER SUN SISTER MOON、文筆・翻訳)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

生活者としての自分が、「こういうのがいいな」「こういう場所が好きだな」「こういうシステムだと安心だな」って、日々育ててきた希望を伝える大事なチャンスだから。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

未来の私や、まだ小さな次に来る人が、いま私の感じている違和や不便、不安を引き継がないでいられるようにって思う。もっと安心したい!

惠愛由

1996年生まれ、水瓶座。BROTHER SUN SISTER MOONのベースとボーカルを担当。Podcast「Call If You Need Me」を配信するほか、文筆や翻訳業も。訳書に『99%のためのフェミニズム宣言』(人文書院)、『それ、フェミニズムに聞いてみない?』(明石書店)など。

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自分たちが政治について感じていること、どんな政策に関心を持っているかを示せる絶好のチャンス

山本アマネさん(イラストレーター)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

日頃から政治に関して不満に思っていることや不信感はあっても、その気持ちを政治家たちに直接届けることは簡単ではありません。でも選挙期間中は、政治家たちも国民の声に耳を傾けざるを得ない姿勢になっていると思うので、投票するだけではなく、周囲の人たちと選挙について話したり、SNSで発信したり、自分たちが政治について感じていること、どんな政策に関心を持っているかを示せる絶好のチャンスだと思います。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

この数年間、生活者と政治との間に大きな隔たりがあるように感じることが多々ありました。たとえば、どんどん高くなっていく税や物価、水道民営化、再開発による樹木の伐採、マイナ保険証の強制など、政治に助けられるのではなく、政治によって生活が不便になっていくのではないかという不安が募るばかりでした。

企業や政治家同士の利権ではなく、ひとりで暮らす人、子育てをする人、日本に住んでいるけれど選挙権を持てない人、様々な立場にある人を排除することなく、声を聞いてくれる政治に変化すれば、今よりも将来を明るく考えられる生活に変わっていくのではないかと思います。

また同性婚や選択的夫婦別姓制度の実現、男女の賃金格差の是正、性暴力の被害にあわれた方への支援など、国の政策が疎かな課題は、東京都から率先して取り組んでいってほしいです。

都政が先んじて変わることで、人種や性別で差別されない、政治的な意見の異なる者同士も対話ができる、働きやすく住みやすい、そして個人的には人権だけではなく、文化や芸術を軽んじることのない東京都になってほしいです。

山本アマネ

愛知県生まれ、東京都在住。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業後、フリーランスのイラストレーターとして活動中。
主に映画のポスターデザインや、パンフレットや文芸誌の挿絵、グッズ制作等を行っている。
自主制作として、映画・文学・音楽をテーマにした絵と文章によるzineを発行。

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現在の婚姻制度の代わりになる、あらゆる人が使用できるパートナーシップ宣誓制度を使いたいです

和田彩花さん(アイドル)

1.自分にとって選挙に行く理由は?

私の人生、生活に影響するから! 都知事が変わるだけで、今抱える負担が軽くなります。また、政治資金パーティー、意図や目的が不明なプロジェクションマッピングなど、都民のために動けない政治家を当選させたくないです。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

同性婚を実現できず、従来的な性役割、規範に従わなければ恩恵を受けられない現在の婚姻制度の代わりになる、あらゆる人が使用できるパートナーシップ宣誓制度を使いたいです。婚姻制度と同等の権利を持てる制度にまで発展してほしいです。
都知事が変わるだけで、自分の未来の負担、煩わしさが減少するのは明らかだし、私の選択を可能にしてくれます。
他には、若者や女性がもっと活躍できる社会、奨学金返済支援、東京一極集中への取り組み、経済と環境の両立を求む!!!!!!

和田彩花

1994年8月1日生まれ。群馬県出身。アイドル。2009年4月アイドルグループ「スマイレージ」(後に「アンジュルム」に改名)の初期メンバーに選出。リーダーに就任。2010年5月「夢見る15歳」でメジャーデビューを果たし、同年「第52回日本レコード大賞」最優秀新人賞を受賞。2019年6月18日をもって、アンジュルム、およびHello! Projectを卒業。
アイドル活動を続ける傍ら、大学院でも学んだ美術にも強い関心を寄せる。特技は美術について話すこと。特に好きな画家は、エドゥアール・マネ。好きな作品は《菫の花束をつけたベルト・モリゾ》。特に好きな(得意な)美術の分野は、西洋近代絵画、現代美術、仏像。趣味は美術に触れること。

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❤️Instagramで募集した、一人ひとりの声🗳️

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1.自分にとって選挙に行く理由は?

💭希望を持つことを諦めないため!
💭私たちが生きるこれからの社会をつくるため。
💭普段届きにくい自分たちの声をカタチにするため。
💭明日の選択肢をひとつでも多く増やすための「選択」。
💭私にとって大切な、愛するあらゆる芸術が、生活と政治と地続きであることを知っているから。
💭のみこまれたくない現状に、少しでも抗うため。
💭自分たちの力で社会を豊かにする。
💭自分が1人で生きてるわけではないことを実感するため。
💭自分はちゃんとここにいるよって言う存在表明。
💭小さくても声を上げることが、大きな波になると信じて1票を投じます。
💭生きづらさを解消するため、良い未来で生きるため。
💭自分がここにいます、と言うため。見えないことにされないため。
💭少しでもましな社会にしたい、完全にピッタリな候補者がいなくても、すこしでもましな社会に。
💭常に権利を剥奪しようとしてる権威側に抗おうとする自分のままでいたいから。
💭誰かを無視したり、無視されることを許さないため。
💭しんどさを抱えるひとを見捨てない社会をつくる一歩にするため。
💭たいせつなひとをおもうこと。
💭子どもたちを守るため。
💭子供たちに、息子に、よりよい未来を残すため。
💭甥っ子たちが戦争に巻き込まれる未来にならないために行っています。
💭子どもたちのためと、たくさんの人の悩みごとが政治次第で解決することが多いと思うからです。

2.政治によって生活をどう変えたいと思う?

💭追われ続けずホッと深呼吸できる時間が毎日の中にある生活」、みんなでやさしくいたいです。
💭クリアな政治で未来の希望を持ちたい。このどうしようもない現実から抜け出したい。
💭政治に関わろうとすることで自分の行動に自然と責任を感じて自然と生活か変わっていく気がします。
💭息を吸いやすくしたい。
💭子育てに対する不安が少しでもなくなるといいなと思います。
💭より貧富の差の少ない生活に。
💭政治側のお金の不正をなくさせ、正しく市民にお金が回るようにさせたい。
💭たくさんの人が自分と向き合いながら頑張れる余裕のある生活に変わって欲しい。
💭平和や人々が幸せに生きるためにお金を使う政府になってもらって安心して税金を払いたい。
💭誰もが安心して老いていける社会、誰もが安心してサポートを受けられる社会。
💭民主主義が目に見える形で感じたい(街の緑化、同性婚、移民難民が豊かに暮らす姿など)。
💭誰もがしたいことをできる世界にしたい。結婚も出産も、生まれに関わらず、自分で選びたい。
💭多く取られすぎている税金を適正に戻してほしい……! 中抜きや癒着を一掃してほしい……。
💭ホームレスの人たちや、生活が苦しい人たちの保護・保障を願います🌟🙏明日は我が身なので!
💭好きなものを残していきたいです。小さな映画館や独立書店を。

期日前投票:不在者投票:2024年6月21日〜7月6日(土)
投票日:7月7日(日)
投票時間:午前7時~午後8時(青梅市の一部投票所、檜原村、奥多摩町、新島村、三宅村は午後6時まで、御蔵島村、小笠原村は午後7時まで)
投票場所:各区市町村の選挙管理委員会から送付される「投票所入場券」又は「選挙のおしらせ」に記載
投票できる人:2006年7月8日以前に生まれた日本国民で、選挙人名簿に登録されている方。
※現在お住まいの区市町村で投票するには、2024年3月19日以前から当該区市町村に引き続きお住まいで、選挙人名簿に登録されている必要があります 。
投票所入場券:有権者に対して、投票日時や場所などを記載した投票所入場券を発送しています。ただし、入場券が無くても投票は可能です。
代理投票と点字投票:自分で投票用紙の記入ができない方は「代理投票」(係員による代筆)を行うことができます。目の不自由な方は「点字投票」を行うことができます。代理投票や点字投票をご希望の場合は、投票所で係員にお申し出ください。
投票方法と投票手順:候補者名を投票用紙に書いて投票します。
※投票所での投票手順はこちらです。

東京都知事選挙の概要│東京都選挙管理委員会

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