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同じ日の日記

上手くなっていく一人遊び、落とし物と軍手の服作り/xiangyu

歳を重ねるたびにどんどん人生が面白くなっていってるのでオールオッケー問題なし

毎月更新される、同じ日の日記。離れていても、出会ったことがなくても、さまざまな場所で暮らしているわたしやあなた。その一人ひとりの個人的な記録をここにのこしていきます。2023年3月は、2023年3月29日(水)の日記を集めました。登山と落とし物を見つけるのが好きなアーティスト、xiangyuさんの日記です。

1週間前に29歳になった。自分の思い描いていたアラサーとは何だか様子が違うのだけど、歳を重ねるたびにどんどん人生が面白くなっていってるのでオールオッケー問題なし。そんでもって一人遊びが年々上手くなっていってる気がする。そんな私が最近特にハマっているのが落とし物だ。

落とし物にハマってる、というとなんだかザワザワしそうだけど、街で見つけた落とし物の写真を携帯で撮ってコレクションしたり、落ちてるものからストーリーを考えて遊ぶのが楽しい。誰かとどっかで待ち合わせるわけでも、さあやるぞ! と意気込むわけでもなく、ただただ歩いてる最中に一人でふらっと出来るところが気に入ってる。

見つけた落とし物全てを写真に撮ってるわけじゃなくて、自分的にときめいた物だけをコレクションしている。高速道路に落ちていた片っぽの靴とか、道端に急に落ちてるネギとか、クリスマス翌日の役目を終えたサンタ帽とか。誰かの入れ歯に遭遇したこともあるけど、あれは一体どうやったら落とすのかマジで謎だった。友達に話すと「そんなん落ちてる?」ってなかなか信じてもらえないような珍・落とし物の遭遇率が高めなので、多分私は落とし物の引きが強い。

昔から一人でコソコソ遊んでるのが好きだった私が、高校・専門学生時代に死ぬほどハマったのがホームセンター通い。お小遣いやバイト代はほぼほぼホームセンターに売っている資材に注ぎ込んでいて、部屋中軍手やブルーシート、梱包材などの資材で溢れかえっていた。特に熱を入れて集めていたのが軍手で、全国いろんな資材屋から様々な種類を取り寄せたりもしており、その量はちょっとした店を開けるほどだった。

同級生がディズニーランドやアイドルのコンサートに行ってる中、私はホームセンターに行って軍手を買い漁っていたから、今思えばちょっと狂気じみていた気がする。

そうやって集めた資材を最初は眺めるだけで満足していたんだけど、どんどん何か別の姿に変えてみたくなり、それで作ったのが服だった。18歳でどハマりした軍手の服作りが10年経った今でも続いていて、服じゃなく音楽をメインで作るようになってからも頭を整理させたい時にやったりする。一人遊びは自分の思考や好きなことを熟成してくれるのかも。

落とし物は出会いたくても狙って出会えるものではないから良い。ていうかそもそも落ちてない方が良いものなんだろうけど、見つけるとグッと心を鷲掴みにされてしまう。あの魅力の正体は何なんだろう。

一人遊びが充実していると日々の楽しさが倍増する。前はsnsを見て気分が左右されることが多くあったけど、ちょっと減った。どこか特別な場所に行かなくたって、そこら中に面白いことは転がっている。面白いことを見つけると、ただ歩いてるだけで笑いがこみ上げてきて急に走り出したくなって、誰かに言いたいような、やっぱり内緒にしときたいような、そうだなもうしばらくひっそり楽しんじゃお! って気分になる。明日はなんか面白いこと見つかるかなー。

xiangyu

2018年9月からライブ活動開始。 日本の女性ソロアーティスト。読み方はシャンユー。 名前は本名が由来となっている。
Gqom(ゴム)をベースにした楽曲でミステリアスなミュージックビデオも公開中。2019年、5月22日に初のEP『はじめての○○図鑑』をリリース。
また、xiangyuとファッションブランドPERMINUTEのデザイナー半澤慶樹で主宰する川のごみから衣装を創作するプロジェクト“RIVERSIDE STORY”では、渋谷川編と題し2022年9月に初の個展を恵比寿KATAにて開催するなど、音楽以外でも元々活動しているアートやファッション、映画への出演など、垣根を超えた活動を行っている。

2022年の7月16日からはxiangyu自身が主演・主題歌を担当した、映画『ほとぼりメルトサウンズ』が新宿のK’s cinemaより順次、全国公開。また、11月25日には初の書籍「ときどき寿」を小学館から発売している。

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『ときどき寿』

著者:xiangyu
発行:小学館
発売日:2022年11月25日
価格:1,540円(税込)

ときどき寿 | 書籍 | 小学館

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