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同じ日の日記

ハナミズキとヤマボウシ/惣田紗希

2022年4月22日(金)の日記

毎月更新される、同じ日の日記。離れていても、出会ったことがなくても、さまざまな場所で暮らしているわたしやあなた。その一人ひとりの個人的な記録をここにのこしていきます。2022年4月は、2022年4日22日(金)の日記を集めました。栃木県足利市で暮らすグラフィックデザイナー/イラストレーターの惣田紗希さんの日記です。

夢。昔付き合っていた男性がほかの男性に「あたらしい女の子(彼女)でもつくれば」と言われている場面に出くわし、「あたらしい」「おんなのこ」「つくる」ものじゃないだろ~と怒るところで起床。今週の性差別にまつわるニュースが軒並みひどかった記憶。ロシアのウクライナ侵攻から2ヶ月経っている。東京レインボープライドが始まるようだけど、地方に住んでいてかつコロナ禍も相まって東京にアクセスできない若いセクシュアルマイノリティを考えると、その人に仲間を見つける術や機会はあるだろうかと思う。

午前に洗濯、銀行、うどん。夏のような気候。気温差についていけない。緑が眩しい。木々の新芽を間近で観察すると産まれたてのように柔らかくツヤツヤうるうるで、新緑が眩しい理由が分かる。ハナミズキやモッコウバラが至る所で満開。ハナミズキの開花を見てヤマボウシと似ていると思ったけど、ヤマボウシは5月に咲く。ヤマボウシの実は食べられると管啓次郎さんに教えてもらった。帰宅してメール、入稿前の書籍のデータの確認。

切り上げて自転車で月1の病院へ。気管支内科。待ち時間、スキズのコンサートの抽選が当たるかそわそわ。持病の好酸球性副鼻腔炎の治療で注射のデュピクセントを打つ。15分安静。好酸球性副鼻腔炎は指定難病にあたり、鼻茸を手術してもおおよその場合再発。併発として気管支喘息、解熱鎮痛剤薬物アレルギーなどがあり、全て漏れなくコンプリートしている。難病なので原因不明だし完治することもないけど、コントロールはできる。デュピクセントを打ち始めて1年経ったけど、事前の耳鼻科の診断がもう少し様子を見た方がいいとのことだったので、内科の判断と合わせてあと3ヶ月続けて様子を見ることになった。効果のデータが少ないので探り探り。自分的にはとてもいい調子を持続できているので次の診断で投薬がひとまず終わるといいな。

薬局に処方箋を出して本屋へ。渡辺ペコさんの『恋じゃねえから』1巻を買う。こうの史代さんの『夕凪の街 桜の国』と『街角花だより』の新装版が出ていたけど家の本棚が思い出せず迷って見送る。喫茶店で来週打ち合わせの書籍のゲラを読む。薬をピックアップしてスーパーで買い物して帰宅。ちょっと休憩。

18:30、エマーソン北村さんとZoomで打ち合わせ。小松菜と卵の中華粥。入稿前書籍の確認の続きを最後まで通して力尽きる。毎日金曜日かのような一週間だった。

惣田紗希

グラフィックデザイナー/イラストレーター。1986年生まれ栃木県足利市出身在住。2008年桑沢デザイン研究所卒業。デザイン会社にて書籍デザインに従事したのち、2010年よりフリーランス。インディーズ音楽関連のデザインや書籍装丁を手掛けるほか、書籍やパッケージなどを中心にイラストレーターとして国内外で活動中。

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