7月18日(月・祝)
この日は『レインボーリール(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭)』で上映される映画を観るために、青山のスパイラルホールに出かけた。
前日も夜遅くまで外食をしていたので、起きるのが遅くなり、かなり適当に着る服を選んで、急いで家を出た。汗がすぐ乾くポリエステル製のTシャツと、似たような素材のスラックスを合わせて、髪型のことを考える時間がなかったので帽子をかぶった。
寝不足のせいもあるけれど、この頃はずっと頭がぼんやりしていた。
7月10日にあった参院選にまつわる色々なこと、その直前に起きた安倍晋三元総理の狙撃事件、そしてそこから明らかになった政界とカルト宗教との関わり……。ひとつひとつの出来事がただでさえとても衝撃的だったし、それが自分が感じてきた生きづらさとも深く関係しているのだとわかったことにもショックを受けた。
政治家によって性的少数者への差別的発言が繰り返され、同性婚も夫婦別姓も認められず、現実にそぐわない「伝統的家族観」の価値だけが強調される虚しさ……。それが本来政治とは結びついてはいけないはずの宗教(しかもカルト)の教えに支えられていたなんて。
何をどうしたら良いのか、自分はこの状況に対して何ができるのか。何もわからなくなってしまい、それで頭がぼんやりしていたのだった。
あの事件の直後のSNS(とくにTwitter)は、みんな何かに熱狂しているような調子で、見るのが辛かった。
自分も何かを求めて見ていたはずだけれど、なんだかほとんどの言葉がどこかの誰かの「熱狂」のために「燃料」として消費されているように感じて、何も頭に入ってこなかった。
5、6月と体調を崩して、7月は病み上がりという感じだったので、SNSとの距離自体がうまく掴めず、参院選に向けた有志の『投票ポスター2022』プロジェクトにも参加できなかったのが悔しかった。