2025年3月号
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多分野で協働しながら、性差や文化によって形作られてきた人間の身体へのまなざしを分析し、再編を試みる3年間のアートプロジェクト「the XX body」。4月からの本格始動に向けたプレイベントを長野県で実施。主催はプロジェクトベースの劇場実践コレクティブ「松のにわ」。
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文月悠光が贈る、恋と暮らしに寄り添う第五詩集『大人をお休みする日』が角川春樹事務所から刊行。「『大人』をお休みする日があっても、それは『わたし』を生きるため」。 約8年の歳月をかけた連載から厳選された、ままならない日々のなかに光を見つける全45篇の詩を収録。
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ヒルマ・アフ・クリント展が東京国立近代美術館で3/4〜6/15に開催。抽象絵画の先駆者であるスウェーデン出身の画家アフ・クリントによるアジア初の大回顧展。すべて初来日となる作品約140点が出品され、秘教思想や女性運動といった、彼女の制作の源とともに紹介される。
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読書欲と食欲をそそられるエッセイアンソロジー『おいしそうな文学。』が講談社から刊行。物語の美食家29名が綴る、古今東西の文学作品に登場する一品と、忘れられない読書体験。装丁は、てらおかなつみが手がける。me and you野村由芽も寄稿。「物語は別腹」。
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大宮浩一監督によるドキュメンタリー映画『そして、アイヌ』が3/15公開。東京・大久保にあるアイヌ料理店「ハルコㇿ(HaruKor)」の店主・宇佐照代さんの家族の歴史を紐解きながら、文化の継承とアイデンティティ、開発と多様性、植民地主義と人権といった問いに向き合う。
(C)大宮映像製作所
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長年愛用されたカリモクの家具に、時を越える魔法をかける。『「ニューオールドカリモク」by YUKI FUJISAWA』が3/29〜開催。参加作家にYUKI FUJISAWA、市川岳人、うまのはなむけ、三宅瑠人。会場音楽は青葉市子、写真は濱田英明、会場構成はHYOTA、制作日記は野村由芽が担当。
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アン・ツヴェッコヴィッチ『感情のアーカイヴ』の翻訳出版記念としてジーン・カーロムスト上映会が3/16に開催。HIV/エイズ禍のアメリカで、レズビアンの歴史を映像としてアーカイヴ化してきたカーロムスト。他のレズビアンたちとともに作ったドキュメンタリーを上映する。
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現代フランスを代表する一人である、アラン・ギロディ監督特集が3/22〜イメージフォーラム他で開催。カンヌ国際映画祭で監督賞とクィア・パルム賞を受賞した『湖の見知らぬ男』『ノーバディーズ・ヒーロー』、『ミゼリコルディア』を日本劇場初公開。配給はサニーフィルム。
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青葉市子の最新アルバム『Luminescent Creatures』が2/28リリース。国内外から高い評価を得た前作アルバム『アダンの風』(2020年)に続き、共同制作者に梅林太郎を迎えた11曲入り。アナログ・デジタル・CDで全世界同時リリース。
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『WANDA ワンダ』『私、オルガ・ヘプナロヴァー』『ヒューマン・ポジション』など、小さな配給会社クレプスキュールが配給した全6作品をレイトショーで一挙上映する「クレプスキュール フィルム レトロスペクティブ」が3/22〜4/18にシアター・イメージフォーラムで開催。
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「誰かの飾りではなく、自分自身がアートになるのだ」。鋭い観察眼とキレのあるユーモアでジョーン・ディディオンとならび称される作家、イヴ・バビッツ。L.A.を行き交う友人たちをモデルに描いた短編集『ブラック・スワンズ』が左右社から刊行。訳者は山崎まどか。
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成定由香沙の個展『Over My Head・あたまの上で』がCALM & PUNK GALLERYで3/16まで開催。大きすぎるがゆえに触知ができない吃緊の社会問題や集団的なトラウマに対して、いかにして、建てられていない/すべてを視認することができないものを通して、我々が想像できるのか。
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アッシュ・メイフェア監督作『その花は夜に咲く』が3/21公開。1998年のサイゴンを舞台に、トランスジェンダーの歌手とボクサーの愛の軌跡を描く。監督自身の経験や記憶、当事者である友人がモデル。主人公・サン役はトランスジェンダー当事者で映画初出演のチャン・クアン。
ⓒAn Nam Productions, Đông A Films, Akanga Film Asia, Bitters End, Mayfair Pictures
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マーク・ギル監督作『レイブンズ』が3/28公開。写真家・深瀬昌久と、彼の最愛の妻にして被写体であった洋子との50年にわたる複雑かつ普遍的な物語を、実話とフィクションを織り交ぜながら描いた作品。出演は、浅野忠信、瀧内公美、他。
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