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2023年8月号

カルチャートピックス

8月、葉月、August! この夏、チェックしたい映画・ドラマ・本・音楽・展覧会・イベントなどをme and you編集部が選んでお届けします。随時更新! このコーナーにリリース情報や展示情報などを送りたい場合は、こちらからどうぞ。

『われらはすでに共にある : 反トランス差別ブックレット』

『われらはすでに共にある : 反トランス差別ブックレット』が8月20日発売。2022年11月に刊行されたZINEの増補版。トランス差別が蔓延する現状に抗するための1冊。複雑で多様な当事者のリアルに関するエッセイや映画・ブックガイドなど、多岐にわたる内容を掲載。

小川公代『世界文学をケアで読み解く』

小川公代『世界文学をケアで読み解く』が8/7に朝日新聞出版より刊行。ハン・ガンから見る暴力と共生の物語や、アトウッドのSF的想像力が生み出すサバイバルの物語など。現代人が失いつつある〈ケアの倫理〉を世界の文学とつなげて読み込む。

ウルリケ・オッティンガー「ベルリン三部作」

ウルリケ・オッティンガー「ベルリン三部作」がユーロスペースを皮切りに全国で順次公開。国内劇場初公開となる『アル中女の肖像』『タブロイド紙が映したドリアン・グレイ』の他、ヴァージニア・ウルフの『オーランドー』を奇抜に翻案した『フリーク・オルランド』も上映。

近藤聡乃『ニューヨークで考え中』

近藤聡乃『ニューヨークで考え中』の第4巻が、亜紀書房より7/7に発売。書き留めておかなければいずれ忘れてしまう、ふとした日々のあれこれ。第3巻の発売から2年半、新たなメンバー(猫たち)も加入。コロナを経たニューヨークの街から改めて「いつもの日常」を考える。

森栄喜『ネズミたちの寝言|We Squeak』

森栄喜『ネズミたちの寝言|We Squeak』がKEN NAKAHASHIで9/2まで開催。私的領域で、眠りながら、ひとりで行う抗議運動をテーマにしたインスタレーション。寝ぼけて少々錯乱した、たどたどしく孤独な口笛で行う異議申し立ての試み。

“Sleeping” 2023, Video, 4K, Sound © Eiki Mori, Courtesy of KEN NAKAHASHI

『ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選』

『ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選』が全国順次公開中。上映作品は、監督作『不安は魂を食いつくす』、『マリア・ブラウンの結婚』、そしてファスビンダーが原作・脚本・出演を務め、ダニエル・シュミットが監督した『天使の影』の3作品。

© Rainer Werner Fassbinder Foundation
7月28日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国順次公開ロードショー
配給:マーメイドフィルム/コピアポア・フィルム

児玉浩宜『Song to the siren』

戦時下のウクライナを撮影する写真家・児玉浩宜の写真展『Song to the siren』が桐生市有鄰館・煉瓦蔵で8/19~8/27に開催。戦災のあった土地に何度も通うなか、戦争そのものについて多くを語らなくなった人々。写真で伝える現代の戦争とその実相とは。

『ソウルに帰る』

ダヴィ・シュー監督『ソウルに帰る』が8/11公開。韓国で生まれフランスで養子縁組され育った25歳のフレディは、初めて母国に戻り、友人の力を借りて実の両親を探し始める。主演のパク・ジミンは彫刻やインスタレーションなどを手がけるアーティスト。今作で役者デビュー。

©️AURORA FILMS/VANDERTASTIC/FRAKAS PRODUCTIONS/2022

『四人姉妹』

大森亜璃紗監督の作品『四人姉妹』が8/17(木)までテアトル新宿、9月4日からシネ・リーブル梅田で公開。母親が死んだことから家を手放すために8年ぶりに集結した、今は拠点も性格もみんなバラバラの四人姉妹。久しぶりに集まることで掘り起こされる家族の記憶を描く。

『朗読フェス ’23』

twililightで『朗読フェス ’23』が8/16に開催。柴田元幸、水沢なお、浮、菊池明明+小山義人、前田エマ、安達茉莉子、butaji、ninoheronが出演。「翻訳家、詩人、ミュージシャン、俳優、画家、モデル、作家たちの表現を、からだで聴き、知らないあなたと分かち合える喜びを」

『インスペクション ここで生きる』

エレガンス・ブラットン監督の実体験を描いた映画『インスペクション ここで生きる』が8/4に公開。ゲイを理由に母に捨てられ、ホームレス生活を送っていた主人公。生きるために志願した海兵隊でも激しい差別を受けるが、他者を見限らない彼の信念が徐々に周囲を変えていく。


『インスペクション ここで生きる』
8月4日(金)
TOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館ほか全国公開
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2022 Oorah Productions LLC.All Rights Reserved.

クリスティン・スモールウッド『精神の生活』

「流産」というテーマを克明に描いた小説『精神の生活』(クリスティン・スモールウッド著・佐藤直子訳)が書肆侃侃房より8/4に刊行。不安定な地位にある大学非常勤講師のドロシー。流産したことを周りにも打ち明けられないなか、知性によってなんとか折り合いをつけていく。

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