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2023年6月号

カルチャートピックス

6月、水無月、June! 水分たっぷりの季節がやってきました。今月チェックしたい映画・ドラマ・本・音楽・展覧会・イベントなどをme and you編集部が選んでお届けします。随時更新! このコーナーにリリース情報や展示情報などを送りたい場合は、こちらからどうぞ。

後藤那月『nowhere “Where Do We Come From”』

自身の死生観をルーツに、現実空間と”ここではないどこか” とのあいだを探りながら制作する後藤那月の展覧会「nowhere “Where Do We Come From”」 がYAU STUDIOにて6/28〜7/5に開催。現役大学生の海沼知里・武田花によるコレクティブchannelがキュレーション。

後藤 那月 《ゆりかご、みみもとでゆれて》

戸田真琴『そっちにいかないで』

文筆家・映像作家の戸田真琴の私小説『そっちにいかないで』(太田出版)が刊行。毒親との生活。はじめての恋。AVデビューと引退。「あたたかい地獄」からの帰還を描く、著者渾身・初の私小説。カバーイラストは須藤はる奈。

『中村キース・ヘリング美術館 クィア・フィルム上映会』

プライド月間に合わせ6/24,25に開催される『中村キース・ヘリング美術館 クィア・フィルム上映会』。80年代の若者の恋愛像、近未来社会劇、音楽、ダンスなど、中村キース・ヘリング美術館ならではの視点でセレクトした日本初公開を含む6作品を上映する。

『小説家の映画』

ホン・サンス監督作品『小説家の映画』が6/30公開。執筆から遠ざかった作家のジュニが旅先で偶然出会ったのは、第一線を退いた女優のギルス。迷いを抱えながら、人生の新たな可能性に向かって共に歩み出す女性たちの友愛と連帯の物語。主演はイ・ヘヨン、キム・ミニ。

『小説家の映画』
© 2022 JEONWONSA FILM CO. ALL RIGHTS RESERVED
ミモザフィルムズ
6/30(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開

小川たまか『たまたま生まれてフィメール』

小川たまかによるエッセイ『たまたま生まれてフィメール』が平凡社より刊行。性暴力を取材するライターの著者が綴る結婚と夫婦別姓、政治とジェンダー、性犯罪被害者の声。女性やマイノリティが直面する困難を問い直す。7/7にはジュンク堂書店池袋本店にてトークイベントも。

Arlo Parks『My Soft Machine』

Arlo Parksのニューアルバム『My Soft Machine』がリリース。デビューアルバムから2年4ヶ月ぶりの新作。トラウマ、生い立ち、脆弱性など、20代での経験と成長を綴った15曲が収録されている。7月には東京と大阪で来日公演も。

『POETRY BOOK JAM』

詩の朗読と本のフェス『POETRY BOOK JAM』の第3回が、瀬尾夏美などのアーティストを招いて開催される。詩の朗読を音楽とともに届けるパフォーマンスや書店や出版社による販売、チャリティーイベントなど。6/10に渋谷ヒカリエにて、司会は宮崎智之とikoma(胎動LABEL)。

「再生プラスチックステーションpebbles」のクラウドファンディング

地球の危機的現状に不安や無力感を感じてしまう「エコ不安症」を、ものづくりによって解きほぐす「再生プラスチックステーションpebbles」のクラウドファンディングが6/30まで実施中。膨大な問題への漠然とした不安や居場所のなさを抱えている人が集まれる場所をつくる。

『エトセトラ Vol.9 特集 : NO MORE 女人禁制!』

エトセトラブックスより、『エトセトラ Vol.9 特集 : NO MORE 女人禁制!』が5/26に刊行。女性史を中心としたライター・編集者の伊藤春奈をゲスト編集長として、山、祭り、古典芸能などに残る「女人禁制」文化の歴史とその根底にあるものを探る。

『シモーヌ VOL.8 特集:音楽とジェンダー』

『シモーヌ VOL.8 特集:音楽とジェンダー』が刊行。音楽大学の男女比や女性指揮者、K-POPのガールクラッシュなど、場所やジャンルを超えて深く結びついた音楽とジェンダーの関係を時代の変遷とともに読む。飯野由里子/清水晶子/ハン・トンヒョン/四竈佑介による対談も。

見汐麻衣『もう一度 猫と暮らしたい』

シンガーソングライター見汐麻衣による初のエッセイ集『もう一度 猫と暮らしたい』が刊行。2009年頃から書いてきた文章に書き下ろしを加えた一冊。偶然出会った名前も知らない人たちとの会話、家族のこと、台所で思い耽ること。推薦文は小泉今日子、デザインは横山雄。

メーサーロシュ・マールタの特集上映 女性たちのささやかな革命

アニエス・ヴァルダも魅せられたというハンガリーの映画監督メーサーロシュ・マールタの特集上映が全国で順次公開。女性初のベルリン国際映画祭金熊賞を受賞した、家父長制すら歯牙にもかけぬ主人公たちの親密さを描く『アダプション/ある母と娘の記録』など5作品を上映。

(c) National Film Institute Hungary – Film Archive

『ティーンエイジ・スーパースターズ』

ティーンエイジ・ファンクラブ、パステルズなどグラスゴーのインディーズ音楽シーンに焦点を当てたドキュメンタリー映画『ティーンエイジ・スーパースターズ』が下高井戸シネマで6/3~9に上映。関係者たちがそれぞれの物語を語る。「ギター1つで何でもできると信じなきゃ」

Experimental Film Culture in Japan vol.5

鈴木光、石川翔平、西澤諭志による、世界中の“境界線上の映画”を上映するシリーズ・Experimental Film Culture in Japan vol.5が6/1〜4にポレポレ坐にて開催。ジョン・カサヴェテスの日本未公開作『Too late
Blues』や佐々木友輔監督『映画愛の現在』三部作などを上映。

『To Leslie トゥ・レスリー』

映画『To Leslie トゥ・レスリー』が6/23公開。宝くじに高額当選するも酒に使い果たしてしまい、行き場を失ったシングルマザーのレスリー。孤独なモーテル従業員との出会いをきっかけに、過去を見つめ直し、人生を立て直すセカンドチャンスに手を伸ばし始める。

©2022 To Leslie Productions, Inc. All rights reserved.

『女の子たち 風船爆弾をつくる』

寺尾紗穂企画、小林エリカ脚本の音楽朗読劇の第二弾『女の子たち 風船爆弾をつくる』が6/19に上演。戦時下の有楽町、銀座周辺で学徒勤労動員として風船爆弾を作っていた女学生たち。当時彼女たちが歌っていたうたを交えて戦争の「あのころ」をテーマに送る朗読劇。

ゆっきゅん『隕石でごめんなさい』

ゆっきゅんがニューシングル『隕石でごめんなさい』を配信リリース。表題曲は“令和のドデカ片想いアンセム”と本人がコメント。自身が監督を務めたMVでは、踊るゆっきゅんの映像に、ファッション誌の見開きページを意識したリリックが映し出される。Videographerは須藤絢乃。

『ウーマン・トーキング 私たちの選択』

サラ・ポーリー監督『ウーマン・トーキング 私たちの選択』が6/2より公開。自給自足で生活するキリスト教一派の村で2005年~09年に実際に起きた連続レイプ事件。作り話だと男性たちから否定されたその事件によって尊厳を奪われた彼女たちが未来をかけた話し合いを行う二日間。

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