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2023年12月号

カルチャートピックス

12月、師走、December! 今年ものこりわずか。今月チェックしたい映画・ドラマ・本・音楽・展覧会・イベントなどをme and you編集部が選んでお届けします。随時更新! このコーナーにリリース情報や展示情報などを送りたい場合は、こちらからどうぞ。

松田英亮『台湾ホモナショナリズム』

松田英亮著『台湾ホモナショナリズム』が刊行。台湾は本当に「LGBTユートピア」なのか?22人のマイノリティの語りに向き合い読み解かれる、揺れ動く台湾の実相と、いくつもの〈性/生〉の「現在地」。

『イン・ビトウィーン』

早瀬龍江、ジョナス・メカス、林芳史、潘逸舟に焦点を当てた『イン・ビトウィーン』が埼玉県立近代美術館にて1/28まで開催中。日常と非日常、虚構と現実、過去と現在、国境など。他者との境界やアイデンティティについて思索を深める各作家の足跡を紹介する。

荒木菜穂『分断されないフェミニズム』

荒木菜穂著『分断されないフェミニズム』が青弓社より刊行。現場の声にふれた経験に基づき、女性たちが簡単にはつながれない現実を見据えたうえで、シスターフッドとは何かを問いかける。「ほどほどに、誰かとつながり、生き延びる」ための女性のこれからを提案。

きくちゆみこ『だめをだいじょぶにしていく日々だよ』

きくちゆみこ著『だめをだいじょぶにしていく日々だよ』が12/15に刊行。パーソナルな語りとフィクションによる救いをテーマにしたジンを定期的に発行しつつ、言葉を使った作品制作や展示も行ってきた著者の、twililight web magazineでの連載をまとめた初めてのエッセイ集。

リー・キット『息をのむような虚ろな視線』

リー・キット『息をのむような虚ろな視線』がシュウゴアーツにて12/23まで開催中。香港の政治状況を背景に、軽やかでユーモラスなジェスチャーで示唆に富んだ展覧会を実現してきたキット。本展では、東京に滞在し、ギャラリーで完成させたインスタレーションを展示する。

リー・キット個展「息をのむような虚ろな視線」シュウゴアーツ, 2023
Copyright the artist, Courtesy of ShugoArts, Photo by Shigeo Muto

「Gucchi’s Free School×DVD&動画配信でーた 現代未公開映画特集 vol.2」

「Gucchi’s Free School×DVD&動画配信でーた 現代未公開映画特集 vol.2」が、12/23〜30に下高井戸シネマで開催。昨年の上映では即完となった、ラモン・チュルヒャー監督のデビュー作『ストレンジ・リトル・キャット』をはじめとしたジャンル、テイストの異なる4本を上映。

『女優は泣かない』

映画『女優は泣かない』が12/1(金)より公開。スキャンダルで女優の仕事を失った梨枝は、ドラマ部志望の若手ディレクター・咲と共に、「女優が生まれ故郷の熊本で素顔を見せる」密着ドキュメンタリー撮影に渋々挑むが……。出演は蓮佛美沙子、伊藤万理華ほか。

『王国(あるいはその家について)』

映画『王国(あるいはその家について)』が12/9(土)よりポレポレ東中野で上映。演出による俳優の身体の変化に着目し、リハーサルを通して俳優たちが役を獲得していく様子を、同場面の別パターンや別カットを繰り返す映像で表現。


王国(あるいはその家について)
12月9日(土)より、ポレポレ東中野ほか全国順次公開
配給:コギトワークス
監督:草野なつか 脚本:高橋知由 撮影:渡邉寿岳 音響:黄永昌 助監督:平波亘 美術:加藤小
雪 衣裳:小笠原由恵 ヘアメイク:寺沢ルミ 編集:鈴尾啓太、草野なつか
エンディング曲:GRIM「Heritage」
エグゼクティブ・プロデューサー:越後谷卓司
プロデューサー:鈴木徳至
企画:愛知芸術文化センター 制作:愛知県美術館
出演:澁谷麻美、笠島智、足立智充
2018年/カラー/スタンダード/150分

『枯れ葉』

アキ・カウリスマキ監督最新作『枯れ葉』が12/15〜公開。ある夜、カラオケバーで出会った孤独を抱えて生きる女と男。ギリギリの生活を送りながらも、生きる喜びと人間としての誇りを失わずにいる労働者たちの日常が描かれる。カウリスマキ映画には欠かせない名優犬の登場も。


© Sputnik
Photo: Malla Hukkanen

『枯れ葉』
監督・脚本:アキ・カウリスマキ/撮影:ティモ・サルミネン
出演:アルマ・ポウスティ、ユッシ・ヴァタネン、ヤンネ・フーティアイネン、ヌップ・コイヴ

第76回カンヌ国際映画祭審査員賞
2023年国際批評家連盟賞年間グランプリ

2023年/フィンランド・ドイツ/81分/1.85:1/ドルビー・デジタル5.1ch/DCP
フィンランド語/原題『KUOLLEET LEHDET』/英語題『FALLEN LEAVES』
配給:ユーロスペース 提供:ユーロスペース、キングレコード

『もじ イメージ Graphic 展』

『もじ イメージ Graphic 展』が21_21 DESIGN SIGHTにて来年3/10まで開催。日本語の文字とデザインの歴史を前提に90年代以降のグラフィックデザインを紐解く。参加デザイナーは大島依提亜、大原大次郎、岡﨑真理子、小池アイ子、投票ポスタープロジェクト、宮越里子、など。

『鬱の本』

『鬱の本』が点滅社より刊行。鬱のときに読んだ本。憂鬱になると思い出す本。まるで鬱のような本。「毎日を憂鬱に生きている人に寄り添いたい」という気持ちからつくられた「鬱」と「本」をめぐるエッセイ集。執筆者は安達茉莉子、初谷むい、東直子、水野しず他、80人。

柚木麻子、坂口友佳子『マリはすてきじゃない魔女』

柚木麻子・作、坂口友佳子・絵『マリはすてきじゃない魔女』が12/25発売。ふたりの魔女ママとくらす11歳の魔女マリは、食いしんぼうで、おしゃれが大好きな女の子。「みんなと生きるためには、人の役に立つすてきな魔女になりなさい」って、なんかヘンじゃない……?

北村匡平・児玉美月『彼女たちのまなざし 日本映画の女性作家』

北村匡平・児玉美月著『彼女たちのまなざし 日本映画の女性作家』が12/26発売。日本映画における女性作家の功績を取り上げ、彼女たちのまなざしから日本映画の過去・現在・未来の読み替えを試みる。取り上げる主な作家は、西川美和、荻上直子、山戸結希、大九明子ほか。

ましみ個展『そくさい』

ましみ個展『そくさい』がart space “traffic”で1/15まで開催。主にシャープペンシルと百均の「お絵かき帖」を使って、他者の認知に働きかけることを目的としたドローイングを制作してきた作家による、トレース台の上で出会った線と光と眼差しを結晶させる作品世界。


“Untitled_1”(2023)© Mashimi

YUKI FUJISAWA「Fragments of Quartz」

YUKI FUJISAWAの新作ジュエリー「Fragments of Quartz」の発表にあわせて、12/8(金)〜10(日)にアトリエショップがオープン。宝石研磨士・大城かん奈さんが手がけたアクアマリン、クォーツ、ローズクォーツの3色の輝きを仕立てたピアスのほか、天然石のルースもお披露目。

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